研究課題/領域番号 |
62300001
|
研究種目 |
総合研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
広領域
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
阿部 博之 東北大学, 工学部, 教授 (00005266)
|
研究分担者 |
茂木 清夫 東京大学, 地震研究所, 教授 (40012893)
堀井 秀之 東京大学, 工学部, 助教授 (10181520)
和泉 正哲 東北大学, 工学部, 教授 (10005506)
佐武 正雄 東北大学, 工学部, 教授 (50005188)
高橋 秀明 東北大学, 工学部, 教授 (10005267)
桜井 春輔 神戸大学, 工学部, 教授 (40031067)
山下 秀 秋田大学, 鉱山学部, 教授 (90001213)
平沢 朋郎 東北大学, 理学部, 教授 (80011568)
|
研究期間 (年度) |
1987 – 1988
|
研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
|
配分額 *注記 |
7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
1988年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1987年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
|
キーワード | 岩石破壊力学 / 破壊靱性試験法 / ボーリングコア試験片 / マイクロクラック / 破壊プロセスゾーン / き裂進展抵抗曲線 / 引張軟化則 / 人工岩石 / ISRM法 / RILEM法 / 破壊靭性 / 境界要素法 |
研究概要 |
本研究は、全国規模の異なる分野の専門家が一同に会し、共同研究を実施することにより岩石破壊力学の構築とその体系化を行うことを目的としてた総合研究である。破壊靱性試験法の開発に焦点を当てた討論、共同研究により以下の知見を得た。 国際岩の力学会(ISRM)の推奨案に準拠したボーリングコア試験による破壊靱性試験法に関する検討を行った。本試験片の応力拡大係数の数値解析を行い、ついで破壊靱性値の試験片寸法効果に着目した検討を実施した。現在のISRM法で評価される破壊靱性値には多種の岩石について寸法効果が現われることを示し、この寸法効果はき裂端のマイクロクラックからなる破壊プロセスゾーン形成に起因しき裂進展抵抗が増大することによるものであることを見い出した。この結果を踏まえ、き裂進展抵抗曲線に基づく有効な破壊靱性の評価法を新しく提案した。また、破壊プロセスゾーン形成を記述する破壊力学的モデルとして引張軟化則を採用しこの適用性に関する検討を行った。異なる寸法の破壊靱性試験片で測定された引張軟化曲線の比較、ならびにこれに基づく数値シミュレーションにより岩石の破壊挙動の評価に引張軟化則を適用することが可能であることを示した。以上の知見を背景に、破壊靱性試験法の標準化を目的として、ウェスタリー花崗岩及び人工岩石としてのコンクリートを対象とした共同実験の実施を、AE法、レーザスペックル法による破壊プロセスゾーンの解析ならびに破壊靱性値に及ぼす組織、構造の影響に関する調査と併せて検討を開始し、既に一部の結果については国際集会等において発表している。現在も実験結果の解析を進めており、本共同研究の成果は、プロセスゾーンモデルに立脚した岩石、コンクリート、セラミック等に共通して用いることのできる新しい破壊靱性試験法として近く提案する予定である。
|