研究課題/領域番号 |
62300019
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
本明 寛 早稲田大学, 文学部, 教授 (70063112)
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研究分担者 |
細江 達郎 岩手大学, 人文社会科学部, 助教授 (70004059)
平山 和彦 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (10092529)
井上 史雄 東京外語大学, 外国語学部, 教授 (40011332)
正井 泰夫 立正大学, 文学部, 教授 (10017113)
藤竹 暁 学習院大学, 法学部, 教授 (90173442)
石井 研士 東京大学, 文学部, 助手
村井 健祐 日本大学, 文理学部, 教授
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
18,000千円 (直接経費: 18,000千円)
1988年度: 8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
1987年度: 10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
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キーワード | 地域文化 / 均質化 / 都市化 / 近代化 / 都市的生活文化 / 伝統文化 / フィールド調査 / フィルド調査 / 学際研究 |
研究概要 |
昭和63年度においては、前年度の数度の研究会と、それぞれの部門での各自のインテンシヴなフィールド・ワークの成果を踏まえ、5月8日第42回九学会連合大会にて、研究分担者9名が各自の分担する分野に関して研究発表を行なった。その後、7月に中間総括の研究会をもつとともに、さらに広範なフィールド調査を展開した。その成果を含めて、11月に開かれた研究会では、研究者相互の研究批判・学際的交流を基礎として、「地域文化の均質化」を巡る総合的な討論を試みた。 この討論の主な視点は、(1)都市的生活文化が地方へ浸透していく過程、(2)伝統的地域的文化の変容の方向性、(3)地域の新しい文化の創造過程、(4)都市的文化と地域文化の融合過程であった。 このなかで改めて問題となった点のひとつは、「均質」という用語は、人類諸科学の各分野において必ずしも妥当ではないという点で、分野によってはむしろ標準化、均一化などと読み替える必要もあった。さらに、均質化の方向ないしはターミナル・レヴェルという考え方が、在来技術文化、親族呼称、都市景観、身体形質をはじめ、さまざまな分野で注目された。同時に、宗教や言語の分野では、多様化や新たな分岐も問題とされた。また、均質化の生じる範囲を共同体内部、地方、全国のどのレヴェルで考察するかという点を留意すべきことが指摘された。以上の学際的討論を通じて、地域文化の均質化の問題が、一見多様であり且つ均質な都市的生活文化というものの実体をどのように解明するか、という課題につながっていることが明らかとなった。 今年度の研究の成果は、本年5月8日に開かれる第43回9学会連合大会で発表されるとともに、来年3月刊行予定の「人類科学」第42集に掲載される。さらに、昭和61年度の総合研究Bに始まる3年間の研究成果を総括した最終報告書を刊行する予定である。
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