• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

日本撰述唯識典籍における学術用語の研究

研究課題

研究課題/領域番号 62301005
研究種目

総合研究(A)

配分区分補助金
研究分野 印度哲学
研究機関龍谷大学

研究代表者

北畠 典生  龍谷大学, 文学部, 教授 (30081037)

研究分担者 伊藤 瑞叡  立正大学, 仏教学部, 教授 (10139496)
宮林 昭彦  大正大学, 仏教学部, 教授 (50054630)
吉津 宜英 (吉津 宣英)  駒沢大学, 仏教学部, 教授 (10052549)
東 智学 (東 智學)  高野山大学, 文学部, 教授 (20086028)
鍵主 良敬  大谷大学, 文学部, 教授 (80081917)
研究期間 (年度) 1987 – 1989
研究課題ステータス 完了 (1989年度)
配分額 *注記
12,800千円 (直接経費: 12,800千円)
1989年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1988年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1987年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
キーワード貞慶 / 良遍 / 成唯識論 / 日本唯識 / 大正新脩大蔵経 / 唯識典籍
研究概要

本研究の目的は大正新脩大蔵経収載の諸典籍のうち、日本撰述唯識典籍の学術用語の研究にある。その三年間に亘る研究から「研究成果報告書」の如く、貴重な成果をあげることができた。
慈恩の五重唯識説は観理や真興に受けつがれ、平安時代を代表する学説であるが、奈良時代の唯識学匠である善珠や護命などにもこの傾向がみられ、五重唯識をもって唯識観を注釈することは、奈良時代から平安時代にかけての伝統的な注釈態度であったものと思われる。
ところが、これに対して鎌倉期になると、貞慶、良遍による新しい唯識観の体系が提唱された。それは「依註・癈註の二重の観」である。この観法の特色は、三無性に重点をおく「空観」を強調した点にあり、それまでの唯識観はあくまでも三性観であった。ところが貞慶と良遍は最終的に真理を証するのは空観であるとの見地から、徹底的に空観を重視した三無性空門の唯識観を組織し大成したのである。
このように貞慶・良遍によって体系づけられた三無性空門の唯識観は中道の考察から案出されたものであり、その源をたどれば慈恩所立の四重二諦説にまで行きつくのである。すなわちすでに教体論としてあったものをヒントに新たな唯識観の体系を案出したのが貞慶であり、それをより具体的に組織・大成したのが良遍である。
唯識観は良遍に至ってかなり具体的に整理され、やがて「観念発心肝要集」として一つにまとめられ、鎌倉以降の唯識学僧の観法の指針となった。そしてこの三無性に依拠した唯識観は以後の5重唯識の解釈にも大きな影響を与え、ますます空観の重要性が高められていくことになるのである。

報告書

(4件)
  • 1989 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1988 実績報告書
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (10件)

  • [文献書誌] 山崎慶輝(編集代表): "大正新脩大蔵経索引第三十六巻上続論疏部II上" 大正新脩大蔵経刊行会, 556 (1984)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1989 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 北畠典生(編集代表): "大正新脩大蔵経索引第三十六巻下続論疏部II下" 大正新脩大蔵経刊行会, 648 (1990)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1989 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] (ed.) YAMASAKI, KEIKI: INDEX TO THE TAISHO TRIPITAKA No.36 Zoku-ronsho-bu II-1. 556 (1984)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1989 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] (ed.) KITABATAKE, TENSEI: INDEX TO THE TAISHO TRIPITAKA No.36 Zoku-ronsho-bu II-2. 648 (1990)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1989 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 編集代表 山崎慶輝: "大正新脩大蔵経索引第三十六巻上 読論疏部II上" 大正新脩大蔵経刊行会, 556 (1984)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] "大正新脩大蔵経刊行会" 編集代表 北畠典生, 1990 ( II)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] 編集代表安藤俊雄: "大正新脩大蔵経索引第二十四巻論疏部II" 大正新脩大蔵経刊行会, 620 (1977)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 編集代表山崎慶輝: "大正新脩大蔵経索引第三十六巻上続論疏部II上" 大正新脩大蔵経刊行会, 556 (1984)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 安藤俊雄編: "大正新脩大蔵経索引第二十四巻 論疏部II" 大正新脩大蔵経刊行会, 620 (1977)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 山崎慶輝編: "大正新脩大蔵経索引第三十六巻上 続論疏部II" 大正新脩大蔵経刊行会, 556 (1984)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

URL: 

公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi