研究課題/領域番号 |
62301022
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
社会学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
中田 実 名古屋大学, 教養部, 教授 (70023611)
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研究分担者 |
藤井 勝 名古屋大学, 教養部, 専任講師 (20165343)
貝沼 洵 名古屋大学, 文学部, 助教授 (00097635)
交野 正芳 愛知大学, 文学部, 助教授 (50113056)
中島 豊雄 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 教授 (30023592)
谷口 茂 椙山女学園大学, 人間関係学部, 教授 (20024185)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1988年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1987年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 名古屋 / 都市構造 / 都市機能分化 / 都市生活 / 学区類型 / 都市機能 / 市民生活 / 現代都市の構造 / 都市の再生 / 地域住民組織 |
研究概要 |
上記記載の2年にわたる研究の内容と成果は以下のようであった。 1.われわれはこれまで長期にわたって東海地方の社会的、文化的特質の解明にとりくみ、『地域の社会学』(昭和54年)、『東海社会論』(昭和61年)などとしてその成果を発表してきた。今次の研究はそれら先行研究を引き継ぎつつ、東海地方の中核都市名古屋に視点を視点を定めて、都市産業構造の転換と地域における住民の生活連関のあり方を、都市機能の地域的な分化・複合化をとおして把握しようとするものであった。 2.われわれはまず、名古屋の地域特質の分析を行ったが、今回とくに力を注いだのは分析単位を区から学区にまで細分することであった。そのために、学区単位で得られる情報の整理を行うとともに、主成分分析の手法によって各学区の総合特性値を算出した。この結果、区界を越えた特質地域の分布を析出でき、都心ドーナツ化現象と呼ばれるものが極めて粗い分析であることを明らかにした。 3.つぎにわれわれは対照的な特質を示す4区より4学区を選び、その中からさらにサンプルを抽出して意識・態度調査を行った(回答総数1761、回答率89%)。この調査では、対象者の居住地域の特質をふまえつつ、家族・地域での生活と意識および地域問題・地域政治について分析を行った。その結果は報告書に詳細に記載したが、それぞれの地域の形成・展開が住民の家族、地域生活、政治関心等に色濃く影を落としていることを明らかにすることができた。 4.これらの全体をとおして、われわれは現在の競争型の都市機能の高度化が、一方で首都圏対その他圏として格差化(分化)を深めつつ、一つの都市圏内部での地域分化をすすめ、他方でそれゆえに各地域社会間の機能複合化をも要請することに見出した。
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