研究課題/領域番号 |
62302003
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
解析学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
野口 潤次郎 東京工業大学, 理学部, 教授 (20033920)
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研究分担者 |
風間 英明 九州大学, 教養部, 助教授 (10037252)
谷口 雅彦 京都大学, 理学部, 助教授 (50108974)
今吉 洋一 大阪大学, 教養部, 助教授 (30091656)
伊藤 正之 名古屋大学, 教養部, 教授 (60022638)
吹田 信之 東京工業大学, 理学部, 教授 (90016022)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
11,600千円 (直接経費: 11,600千円)
1988年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
1987年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
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キーワード | 複素解析 / 複素多様体 / 双曲的多様体 / タイヒミュラー空間 / ポテンシャル論 / リーマン面 / 多変数関数論 / 正則関数 / タイヒミューラー空間 / 解析写像 / 調和関数 / 優調和関数 / 正則写像 / 有理型関数 / クライン群 |
研究概要 |
本研究では各分担者ごとに研究活動あ行なわれた。しかしながら複数の分担課題にまたがる内容の研究成果が少なく、色々な専門分野の境界領域が急速に発展しつつある最近の数学研究の動向をよく表わしている。その意味で分担者間の調整の重要性が増し、その為の意見交換が代表者のもとで活発に行なわれた。本研究のもとでいくつかの重要な問題の解決、進展がえられその目的は十二分に達せられた。その1つは藤本によるガウス写像予想(1761)の解決である。これは3次元ユークリッド空間内の極小極面のガウス写像の除外値は高々4個であることを主張する。藤本はこの成果により1988年度幾何学賞(日本数学会)を受賞している。スタイン多様体の部分多様体上に与えられたL^2正則関数を全体のL^2正則関数に拡張出来るかという問題に対し、大沃はノルム評価付きで肯定的に解決した。これはこの方面では最終的なもので重要である。他には交叉コホモロジーとL^2コホモロジーの同型定理、更に竹腰と共同で弱擬凸ケーラー多様体上のホツジ理論を展開した。野口は双曲的多様体への正則写像列に対する拡張収束定理を示し、これを用いて正則写像のモジュライ空間に対する詳しい構造定理を得た。これは関数体上の教論的問題に応用され、S.Langにより与えられていた問題のいくつかを解決する。村井は解析的容量の研究を深め、P.Janesと共同でVitushikin予想の肯定的解決を得た。更に村井はその研究を通してポテンシャル論的、複素関数論的、実関数論的方法を統一する程までに高めた。これは国際的にこの分野では高く評価されている。また斎藤(恭)はFrickeとWeilの仕事にもとづき、Frchs群を用いた新しい方法によりTeichmiller空間の構成を行った。他にも多くの重要な成果があり、また進展中の重要な研究も数多くある。今後の更なる発展が期待される。
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