研究課題/領域番号 |
62302016
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体物性
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
伊達 宗行 大阪大学, 理学部, 教授 (80028076)
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研究分担者 |
本河 光博 神戸大学, 理学部, 教授 (30028188)
三浦 登 東京大学, 物理研究所, 教授 (70010949)
仁科 雄一郎 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (90005851)
糟谷 忠雄 東北大学, 理学部, 教授 (30004245)
都 福仁 北海道大学, 理学部, 教授 (10000837)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
11,700千円 (直接経費: 11,700千円)
1989年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
1988年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
1987年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
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キーワード | 超強磁場 / 磁場誘起相移転 / 高温超伝導 / 重フェルミオン / 強磁場分光学 / 量子ホ-ル効果 / メタ磁性 / 強磁場磁性 / 磁場誘起相転移 / 強磁場 / 希土類化合物 / 磁性 / ステップ磁化 / アクチナイド化合物 / 強磁場マイクロ波共鳴 / 四重極オーダー / パルス強磁場 / 電子制御 / 相転移 / 超伝導 |
研究概要 |
東北大、東大、阪大の各強磁場装置が円熟期に入り研究効率が高まった時期に本科研費による研究がタイミング良く行われた。日本の3施設が互いに競争しながらも相補的特性を持つ強磁場を持った事にインパクトを受け、米国は新装置建設を決定し、オランダは阪大と同じ60テスラ級装置のデザインをすませ、フランスもパルス磁場を作る計画を進めている。このような時に本総合研究はいち早く先駆的研究成果を上げることができた。 注目された成果はつぎのようになる。第一の中心的課題は、強い相関をもつ電子系の研究で、高温超伝導、量子ホ-ル効果、重フェルミオン系を中心として強磁場がこれらの電子状態を系統的に破壊、再編成して行くプロセスを明らかにした。酸化物の1・2・3・化合物、URu_2Si_2のメタ磁性、ラ-ベス化合物のメタ磁性、近藤格子の磁場破壊など一連の成果が得られた。いづれも世界のトップを走る研究と見られる。 第二に、低次元磁性体における新しいテ-マとしてハルデン問題が浮上してきた。ハルデン状態の磁場破壊もまたこのグル-プの大きな成果であり、さらにハルデン系における素励起がはじめて明らかにされたのも特筆される。また磁場誘起フラストレ-ションが三角格子系で見出されたのも大きな成果である。 強磁場分光学も非線型ゼ-マン効果、各種のサイドバンド分光、磁気光学の各分野で大きな進歩が見られた。励起状態の磁気的相互作用がはじめて系統的にまとめられるレベルに達したといえよう。 このような成果と世界情勢を考えると、引続き三大装置を中心に広く物性全体に目を通した研究計画を立案し、実行して行く事が重要であると思われる。
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