研究課題/領域番号 |
62302050
|
研究種目 |
総合研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
建築設備・環境工学
|
研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
伊藤 直明 東京都立大学, 工学部, 教授 (20087266)
|
研究分担者 |
須永 修通 東京都立大学, 工学部, 助手 (20145668)
宿谷 昌則 武蔵工業大学, 工学部, 助教授 (20179021)
射場本 忠彦 東京電機大学, 工学部, 助教授 (00168486)
吉野 博 東北大学, 工学部, 助教授 (30092373)
梅干野 晁 (梅千野 晃) 東京工業大学大学院, 総合理工学研究科, 助教授 (50108213)
|
研究期間 (年度) |
1987 – 1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
16,500千円 (直接経費: 16,500千円)
1989年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1988年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1987年度: 8,400千円 (直接経費: 8,400千円)
|
キーワード | 学校建築 / 開口部 / 熱環境 / 光環境 / 空気環境 / アンケ-ト / 実験・実測 / シミュレ-ション / 教室 / アンケート調査 / 実測調査 / 実験 / 熱・光・空気環境 / パッシブ手法 |
研究概要 |
開口部は建築の熱・光・空気の環境調整にとって重要な役割をもつ。特に、学校建築の場合、地域の気候特性を充分考慮し、自然の熱・光・風の巧みな制御によって、快適性の確保、エネルギ-の有効利用をはかることが望ましい。しかし、現状の教室の開口部の多くは画一化され、大きな開口面積を有しながら、環境調整のための必要機能に対する配慮が充分になされていないため、さまざまな問題が生じている。本研究は、まず教室の雰囲気等も含め、教室環境に対する使用者の評価をヒヤリングとアンケ-トによって総合的に把握した。また、実測調査によって、教室環境の物理的な尺度による評価との対応を考察した。教室の熱・光環境の不均一性などのほか、特に、夏期の教室の熱環境は、冬期よりも厳しい指摘がみられ、教室の方位、広さ等の設計要素とともに、日射遮蔽、断熱、換気・通風の工夫など、きめの細かい、根本的な検討を要することが確認された。光環境調整については、曇天時よりも晴天時に問題が発生しており、開口部に対する適切な日除けの必要性が認められ、また、その効果予測法の開発を試みた。夏期の熱環境の改善には、通風が効果的であるが、開口部のとり方などとともに、現在画一的に用いられている引き違い形式は、居住域に対する一様の通風、及び日除けとの組合せを考慮すると、上げ下げ形式の方が有効であることが確認された。日射や熱損失の影響の低減と、換気量の確保を意図した「空気通過方窓」について実験とシミュレ-ションによってその性能と適用の可能性について検討し、その有効性を確認した。直接暖房時の換気方法について、換気の有効性と室内気候の観点から検討を行った。以上要するに、今後の教室の設計に当たっては、地域の気候特性を考慮したパッシブ手法の合理的導入が必要であり、そのための開口部のあり方に対し、熱・光・風環境調整の観点から、今後の方向を示した。
|