研究課題/領域番号 |
62303004
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
有機化学一般
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
三角 荘一 大阪大学, 産研, 教授 (40029830)
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研究分担者 |
伊東 椒 (伊藤 〓) 徳島文理大学, 薬, 教授 (00004242)
米光 宰 北海道大学, 薬, 教授 (60001038)
大木 道則 岡山大学, 理, 教授 (40011407)
PROF. ITO SHO (PROF. YONEMITSU OSAMU / PROF. OKI MICHINORI) FACULTY OF PHARMACEUTICAL SCIENCES TOKUSHIMA BUNRI UNIVERSITY (40029830)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
15,500千円 (直接経費: 15,500千円)
1988年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1987年度: 10,500千円 (直接経費: 10,500千円)
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キーワード | ガコ型化合物 / 高歪み化合物 / 多環状化合物 / ヘテロ環状化合物 / フォトクロミズム / ホスト・ゲスト錯形成 / 分子力学計算 / グラフ理論 / カゴ型化合物 / 高ひずみ化合物 / ヘテロ環 / 分子力場計算 |
研究概要 |
本研究班は研究目標を主に次の3つに絞って共同研究を行ってきた。その第1は、高歪み、高対称性をもつ硬直なカゴ型分子の物性と修飾誘導体の設計による新機能素材の開発研究、第2はヘテロカゴ分子の分子設計と生理活性など新機能の開発、さらに柔軟なカゴ分子内の疎水空間へのゲスト捕足能を利用した人工酸素開発の研究、第3は新奇カゴ分子の理論計算による予測研究である。2年間には若干の班員交代はあったものの、各位の研究成果は目覚ましいものがあり、当初の目標は可成り達成したものではないかと思う。全員の成果は紙面の都合上報告し得ないので以下に顕著な成果について述べる。 大平の高歪による存在限界化合物への挑戦の成果として[5]パラシクロファンの証明、吉田・三木によるクワドリシクラン誘導体の光エネルギー変換と貯蔵の研究、三角の多層カゴ分子のホトクロミズム、岩村の多重トリプチセンの相関内部回転、山川の多架橋フェロセノファンは世界的にも高く評価されるものであり、本研究班の目覚ましい成果の一つである。環太平洋国際会議(1989年12月)のカゴ分子中心のシンポジウム"非天然系化合物の合成と化学"に上記班員の3名が招待講演者に予定されていることは、当研究班の研究成果水準の高さの一端を表わすものである。 兼田のリチウム認識発光能をもつ蛍光色素化シクロファン、兼松のホトクロミッククラウンおよび稲津のヘキサメタキシリレンテトラミンのカリウム選択的補足などカゴ分子によるホスト・ゲスト化学の研究展開もきわめて顕著である。桜井のケイ素と秋葉のヒ素ヘテロカゴ化合物の合成と物性研究の進歩も素晴しい。さらに未知のカゴ型分子について大沢の分子力学計算と飯塚のグラフ理論によるC_<60>多面体構造体の分子設計は有機合成化学者に大いなる指標を提供する研究として高く評価される。
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