研究課題/領域番号 |
62304030
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 富山医科薬科大学 |
研究代表者 |
竹口 紀晃 富山医科薬科大学, 薬学部, 教授 (00019126)
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研究分担者 |
田代 裕 関西医科大学, 教授 (40077558)
星 猛 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 学部長 (60004537)
今井 正 国立循環器病センター, 研究所薬理部, 部長 (40049010)
西山 明徳 東北大学, 医学部, 教授 (90004556)
管野 富夫 (菅野 富夫) 北海道大学, 獣医学部, 教授 (50009982)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
13,900千円 (直接経費: 13,900千円)
1988年度: 5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
1987年度: 8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
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キーワード | 上皮輸送 / セカンドメッセンジャー / パッチクランプ法 / ポンプ / イオンチャネル / アンチポーター / キャリア / 画像解析 / 上皮膜輸送 / 細胞蛍光画像解析 / 単クローン抗体 / チャネル / 胃 / 腸 / 細胞蛍光画像 / チャンネル / 小腸 |
研究概要 |
本総合研究では、胃、小腸、大腸、腎、脾、ダ液腺、涙腺等、種々の機能を有する上皮細胞の生理機能及びその機構解明にむけて、単一細胞レベルでの研究方法を確立することをめざした。研究期間は昭和62年度、63年度の2年間であった。これまでのように、細胞全体を平均化した情報を得るのではなく、1個の細胞内におけるメッセンジャーの分布-例えばCa^<2+>、イノシトール燐酸、H^+、cAMP等-を測定し、細胞内に局在化して存在する能動輸送機能子-例えばポンプ、イオンチャネル、キァリア、アンチポーター-の作用制御に、班員の研究は集中してなされた。この目的の為に、蛍光画像解析、パッチクランプ、イオン選択性微少電極、モノクローナル抗体等の新技術が動員された。この2年間に、単一細胞レベルの研究は格段に進歩した。胃酸分泌細胞内におけるCa^<2+>、H^+濃度分布(田代、岡田、竹口)が明らかにされた。大腸における酸分泌機構(鈴木、竹口)がH,K-ATPaseによることが明らかになった。膵アミラーゼ分泌細胞におけるCa^<2+>の動員(菅野)、二次性・三次性の吸収機構と細胞表面のpH分布(星)、分泌腺におけるCl^-チャネル・アンチポータ(西山)、腎における多様な分泌・吸収と能動機能因子の分布(今井、藤本)等々多くの成果が得られた。各年度に班会議を行った(富山及び京都)。班員以外の研究者の参加を得た(それぞれ、50人、90人)。班員以外にも、本研究課題に興味を有する研究者が急速に増加していることがわかった。単一細胞内の構造・機能を知ることは、今後生化学・生理学・組織学・生物物理学にまたがる新しい境界領域分野(学院領域)の研究として、大いに発展することは疑問の余地のないことである。本総合研究は、その新潮流のはじめとして大いに活躍したといえよう。
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