研究分担者 |
勝又 義直 名古屋大学, 医学部, 教授 (30109326)
向山 明孝 科学警察研究所, 法医第2研究室, 室長
池本 卯典 自治医科大学, 医学部, 教授 (90048942)
勾坂 馨 (匂坂 馨) 東北大学, 医学部, 教授 (70006740)
高取 健彦 北海道大学, 医学部, 教授 (30001928)
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研究概要 |
1.A/B/O,M/N,グリコホリンA/B,GM(GとT)、精漿のABO担体蛋白α2SGP、パラコートに対するモノクローナル抗体(MoAb)を作製し、ELISAに活用した。 2.体液斑の種属鑑別:人血の同定はALB,IgG,α2M,HP,TF,GC,A2HS,BF,HF等を指標蛋白として、抑制ELISAによるのが実用的であった。人尿斑の同定には、抗ウロムコイドを捕捉抗体とするCapture(=Sandwich)-ELISAが適する。 3.血液型自動判定システムの開発:血痕からの可溶化抗原を固定化したプレートの反応ユニットと自動読み取りユニットより成る自動判定システムを組み立て、その稼動専用プログラムを開発した。これにより、18年経過した微量血痕のABO型を4時間で判定することができる。 4.GM型判定:MoAbの作製と導入で、Dot-Immunobinding(ELISA)によりきわめて簡単にGM型判定ができた。 5.MoAbを用いる、パラコート定量のための抗原固相ELISA(競合法)を開発し、1-10ng/mlの微量定量を可能にした。 6.抗唾液、抗精液、抗赤血球膜抗体を固相化したプレートを用いるCapture-ELISAによって対応体液のABO型判定が可能になったが、膣液との交差反応をもう少し検討する余地がある。しかし、抗α2SGP-MoAbによって混合体液から精液のABO型を分離判定できるまであと一歩に迫り、検討を続けている。 7.今後の計画:抗G1MXと抗G1MFを作れば、前記2種のGMMoAbと合わせて、日本人のGM型判定がだれにも容易にできるようになる。また、二重特異性MoAb(作製中)の導入により、酵素標識抗体が改良されELISAがさらに改良されるだろう。
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