研究課題/領域番号 |
62304041
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
増山 善明 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (30089164)
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研究分担者 |
今井 昭一 新潟大学, 医学部, 教授 (60013869)
藤田 拓男 神戸大学, 医学部, 教授 (30009964)
吉永 馨 東北大学, 医学部, 教授 (00004557)
日高 弘義 名古屋大学, 医学部, 教授 (80100171)
尾形 悦郎 東京大学, 医学部, 教授 (70013761)
岸 浩一郎 (岸浩 一郎) 自治医科大学, 医学部, 教授 (50161435)
山下 亀次郎 筑波大学, 臨床医学系, 教授 (80015982)
猿田 享男 慶応義塾大学, 医学部, 教授 (70051571)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
25,000千円 (直接経費: 25,000千円)
1989年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1988年度: 8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
1987年度: 15,000千円 (直接経費: 15,000千円)
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キーワード | 高血圧 / カルシウム / ミオシン軽鎖 / Cキナ-ゼ / イノシト-ルリン酸 / エンドセリン / Ca-ATPase / 血管反応性 / キナ-ゼII / Ca ATPase / プロスタサイクリン / ナトリウム / 高血圧自然発症ラット / 本態性高血圧 / Ca / Mg / ミオンシン軽鎖 / Cキナーゼ / イノシトールリン脂質 / Ca-ATPaseブラジキニン / プロスタグランディン / 血清由来成長因子 / ビタミンD / 本熊性高血圧 / カルモデュリン |
研究概要 |
高血圧の成因におけるカルシウム(Ca)の役割および高血圧におけるCa代謝異常、経口Ca負荷時の隆圧について以下の知見を得た。血管収縮へのミオシン軽鎖(MLC)リン酸化の関与、キナ-ゼIIの中枢性血圧調節を明らかにした(日高)。昇圧物質による収縮機構へのlP_3産生、MLCリン酸化反応の関与、Cキナ-ゼによるlP_3によるCa動員の抑制、細胞内Ca^<2+>の上昇によるPGl_2やEDRFの作用発現への関与、Ca貯蔵部位におけるCa再充填機構を明らかにした(藤田)。細胞膜Ca^<2+>pump-ATPaseが、G-kinaseとC-kinaseにより間接的に活性化されることを示した(今井)。アンジオテンシンIIやバゾプレッシンは、lP_3を産生し細胞内Ca^<2+>を動員するが、同時にホスホリパ-ゼA_2の活性化によりPGl_2を生成し、血管収縮反応を一部抑制することを示した(吉永)。エンドセリンは、SRからのCa動員による一過性の細胞内Ca^<2+>濃度の上昇とCa^<2+>流入による持続性の細胞内Ca^<2+>上昇を引き起こした。また、G蛋白を介しphospholipase Cを活性化しlP_3及び1、2-diacylglycerolを産生することが明らかとなった(山下)。高血圧自然発症ラット(SHR)の腸間膜動脈でCキナ-ゼを修飾するカルパイン活性の上昇がみられ、情報伝達系の異常を介し高血圧発症への関与を示した(岸)。SHR、DOCA食塩高血圧ラット、2腎1クリップ型高血圧ラットの経口Ca投与による隆圧への血管反応性減弱の関与を明らかにした(猿田)。SHRでは、経口Ca負荷により血管反応性、血小板内遊離Ca濃度は低下、赤血球膜流動性は改善し、隆圧機序にCa-handlingの改善が示唆された(増山)。SHR、Dahl食塩感受性ラットの経口Ca負荷による隆圧へのレニン・アンジオテンシン系の関与が考えられた。本態性高血圧患者では、ビタミンD代謝異常があり、食塩負荷時の昇圧への関与が示唆された(尾形)。以上、血管収縮機構におけるCaの関与および高血圧におけるCa代謝異常・経口Ca負荷による隆圧機序がより明らかとなった。
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