研究課題/領域番号 |
62304042
|
研究種目 |
総合研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児科学
|
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
松田 一郎 熊本大学, 医学部, 教授 (10000986)
|
研究分担者 |
森 正敬 熊本大学, 医学部, 教授 (40009650)
山下 文雄 久留米大学, 医学部, 教授 (20080723)
北川 照男 日本大学, 医学部, 教授 (50058765)
成澤 邦明 (成沢 邦明) 東北大学, 医学部, 教授 (90004647)
大柳 和彦 札幌医科大学, 助教授 (10045388)
|
研究期間 (年度) |
1987 – 1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
12,100千円 (直接経費: 12,100千円)
1989年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1988年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
1987年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
|
キーワード | 先天性高アンモニア血症 / 尿素サイクル異常症 / 有機酸血症 / 全国調査 / 変異酵素 / DNA解析 / 変異遺伝子 / 遺伝子解析 / カルニチン代謝 / 高アンモニア血症 / 尿素サイクル酵素のcDNA / ゲノムDNA / DNA診断 |
研究概要 |
1.先天性高アンモニア血症の全国調査結果 昭和52年以降に発症した症例について調査し、一次調査では尿素サイクル異常症154例、高アンモニア血症を伴う有機酸症等は124例、合計278例が集計された。2次調査では尿素サイクル異常症95例、有機酸血症等は69例、全体で59%の結果が集積された。尿素サイクル異常症の発症率は約5〜10万人に1人で、これまでの推定率より高率であった。この中でOTC欠損症が最も多く(58.9%)、しかも予想に反して男性患者の70%が新生児期以降に発症し、最高年齢は40〜50歳で15歳以降は4名存在した。有機酸血症ではメチルマロン酸血症が最も多く、58例であった。 2.治療に関する研究 これまでの治療に加えてLカルニチンの有効性が、OTC欠損症、CPS欠損症、有機酸血症で認められた。 3.遺伝子解析 OTC欠損症、新生児期発症例では第5エクソンでC→T変異がありストップコドンになるナンセンス変異、新生児期以後発症2例では第8エクソンにC→T異変があり、ArgがTrpになるミスセンス変異があった。OTC上流の解析により、本酵素が肝、腸にのみ発現することに関連した特異的転写開始域を解明した。 シトルリン血症、新生児期発症例について解析し、1つの対立遺伝子での第7エクソンの欠失、もう1つの対立遺伝子で310位のC→T変異によるArg→Trpへのミスセンス変異を見出した。 アルギニン血症、乳児期発症患者について解析し、1つの対立遺伝子では第3エクソンの4塩基欠失、もう1つの対立遺伝子では第2エクソンにストップコドンを生ずるナンセンス変異であった。
|