研究課題/領域番号 |
62304064
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生態学
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
山里 清 琉球大学, 理学部, 教授 (80044973)
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研究分担者 |
横浜 康継 筑波大学, 生物学系, 助教授 (50015583)
柿沼 好子 鹿児島大学, 理学部, 教授 (50004312)
弥益 輝文 琉球大学, 教養部, 教授 (80032811)
香村 真徳 琉球大学, 熱帯海洋科学センター, 教授 (90044982)
西平 守孝 琉球大学, 理学部, 教授 (80004357)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1988年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | サンゴ共生動物群集 / 懸濁粒子 / 赤土汚濁 / 動物プランクトン / 堆積粒子除去 / 摂食活動 / サンゴ / 海藻 / 光合成・光特性 / イシサンゴ類 / さんご礁生物群集 / シルテーション / 光合成 / 洗剤汚濁 / 海水の水質汚濁 |
研究概要 |
1.サンゴ群体の枝間に生活する小動物群集に及ぼす赤土汚濁の影響を、清澄海域と汚濁海域でしらべた。両海域で種多様性と真正共生動物の種構成は同じであったが、任意共生動物の種構成は相異した。汚濁海域では腹足類、斧足類、多毛類が多かったが、これは赤土汚濁のためにサンゴの組織が死亡し、そのため骨格の露出面積が拡大るすことと関係があると推察された。 2.さんご礁性動物プランクトンの赤土懸濁に対する耐性を、短期(20時間)実験と長期(3.5日間)実験でしらべた。いずれの場合にもコペポーダの成体も幼生も高懸濁濃度(光透過度:12-15%、約1500ppm)に耐えることがわかった。 3.サンゴでは繊毛運動と粘液分泌が、摂食と堆積粒子の除去という相反する活動に関与する。他方サンゴには夜間摂食性のものと昼夜間摂食性のものがある。これらの関係をしらべて、粒子除去速度はポリプの大きさに比例し、摂食性と相関することがわかった。また摂食活動は粒子除去活動により抑制されることもわかった。 4.サンゴの光合成に及ぼす赤土懸濁の影響をしらべ、100ppm以下では影響がなく、550ppm以上で光合成も呼吸も阻害されることがわかった。 5.サンゴと海藻の光合成に対する中性洗剤の影響をしらべ、サンゴについては32ppm以下では影響がなく、160ppm以上で抑制作用があり、320ppm以上では組織に傷害を受けた。海藻シオグサでは20ppmで抑制作用があった。 6.サンゴの幼生の定着に底質上のバクテリア膜が促進的に働き、シルトの堆積があると、幼生の変態も定着も抑制された。サンゴの細片の移植実験では、小型の移植片を用いると、堆積シルトに埋没して死亡率が高くなることがわかった。
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