研究分担者 |
浜田 正美 法政大学, 経済学部, 教授 (30109061)
矢野 道雄 京都産業大学, 国際言語文化研究所, 教授 (40065868)
池田 温 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (90000570)
山口 瑞鳳 名古屋大学, 文学部, 教授 (30011315)
原 実 東京大学, 文学部, 教授 (40011283)
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研究概要 |
1)日仏両国に於て交互に3年度に開かれる日仏学術会議はその第5回が昭和63年秋,日本に於て挙行される. この会議の東洋学部門第2部会として『中央アジア諸言語文書』を主題とする分科会を新に企画し準備することが我々の課題であった. 2)中央アジア出土文書は,漢文資料に関しては本邦での注目は早く,戦前より「西域学」「敦煌学」の名が周知のものとなっていたのに対し,他の言語の文書について国際学会が両次大戦間に挙げた成果は,本邦には紹介の例は戦後にさえ貧しく,例えば写本解読の過程から明るみに出た4言語,トカラ語,ソグド語,コータン語,ガンダーラ語のそれぞれに専攻者の出現を見たのは最近の10年の属する. 3)強調すべき事実として,中亜写本は,国際東洋学界に認められる諸分野ー中国学,チベット学,トルコ学,イラン学,インド学およびトカラ語研究ーの希有な交会領域を構成する. 4)上記諸分野の全域で均斉のとれた研究調査を行って来た点においてフランス学界の実績は終始模範的であり,今回我々の部会の中核をなすのが,昭和50年代にフランス政府給費留学生として留学,第3段階博士号を取得した新進の研究者達であるのも故なしとしない. 5)このような情勢下昭和61年秋より上記諸分野の研究者を日仏両国において糾合し組織されたのが当部会であって,LBazin,C.Caillat(ともにパリ第3大学)および羽田明,大地原豊(ともに京都大学名誉教授)の4氏を中心に,研究,資金の両面に渉って緊密に連絡を取りあった結果,準備はほぼ整った. 6)すなわち本部会は昭和63年10月4日から5日間京都国際会議場において開催され,トルコ学(ウイグル学),イラン学,インド学,中国学,チベット学,トカラ語学,科学史に関する仏側9名,日本側10名の発表が予定されている. 7)既に部会プログラムと発表原稿の過半は当科研費の成果報告として昭和63年3月に出版した.
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