研究分担者 |
下村 義治 広島大学, 工学部, 教授 (40033831)
北野 保行 広島大学, 理学部, 助手 (20033855)
美浜 和弘 名古屋大学, 工学部, 教授 (50023007)
平林 真 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (00005836)
長倉 繁麿 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (80016261)
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研究概要 |
近年電子顕微鏡の発達は目覚ましく,高分解能電子顕微鏡法では,試料の原子レベルでの知見を提供し,分析電子顕微鏡によってnm領域の定量分析すら可能となりつつある. これらの装置を駆使すれば各種材料の結晶構造のみならず,局所的な欠陥や表面・界面の微細構造を観察し,材料の適確な評価ができる. 我が国の電子顕微鏡学は諸外国に比べて極めて高い水準にあるとはいえ,機能性材料は極めて多方面にわたっているので異なる分野にまたがる研究者を組織して,材料科学研究に最も適した高機能電子顕微鏡法開発のための幾多の問題を集中的に研究・検討する重点領域研究機構を組織する準備研究を行うために下記の研究連絡会を開催した. 1.昭和62年10月12,13両日広島市で総合研究連絡会を開催した. この研究会では高分解能法および分析電顕法による材料評価に関して現状で得られた成果を持ちより,討論を重ねることにより問題点の整理を行い意見を交換した. 研究会には研究分担者の外にも他の分野の電顕研究者にも構演を依頼し参加者は39名に達した. 2.研究企画の具体的推進のため小グループを作って検討会を催し,その結果を班長による連絡会に持ち寄って全体的研究協力態勢の構築について議論した. これらの会合の結果,昭和64年度発足重点走域研究の課題を「材料科学研究のための高機能電子顕微鏡法の開発」と決め,代表者を長岡技術科学大学工学部長倉繁麿教授として申請し,我が国電子顕微鏡学の飛躍的発展を目指して研究をすすめることとした. 岡教授を中心とした作業グループは必要な諸計画をまとめて印刷を完了し,その申請書を3月初旬に文部省に提出した. 上記の諸研究会や作業を通じて材料科学研究のための電子顕微鏡のあるべき姿が順次明らかになりつつある.
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