研究分担者 |
田村 剛三郎 広島大学, 総合科学部, 助教授 (30155262)
遠藤 一太 広島大学, 理学部, 助教授 (90033894)
藤田 敏三 広島大学, 理学部, 教授 (20004369)
鷲見 義雄 広島大学, 理学部, 教授 (20029490)
太田 俊明 広島大学, 理学部, 教授 (80011675)
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研究概要 |
共同利用に適した中規模放射光源に関し, 1.加速器, 2.放射光利用, 2.施設・建物および,4.民間利用の各項目について詳細な調査・検討を行った. 1.加速器:ライナック, 電子シンクロトロン, 電子ビーム輸送系および電子ストレージリングに対する電子ビーム軌道の計算を既に完了した. 現在, 電磁石, 真空ダクト, 高周波加速洞などの製造上の経費やマシンの運転経費の節約の観点を含めた最適化に関する作業を行っており, この作業もほぼ最終段階に達している. 2.放射光利用:電子ストレージリングからの放射光(2eVー40keV)の取り出し, 基幹チャンネル, 分岐システム, 分光器ならびに各種計測システムに関する概念設計を行った. また, 放射光科学の将来において, 重点的に推進すべき研究課題を14項目選定し, 各研究課題に適した実験装置の性能やそれらの装置群のビームラインへの配置などについて具体案をまとめた. 3.土地・建物:放射光利用研究施設を有効に機能させるために, 各種加速器や超伝導挿入装置およびそれらの制御システム, ビームライン, 放射線遮蔽, インターロック, 実験準備室, スタッフやユーザーの居室などを考慮して, 建物の建設用地や建物の構造ならびに必要な設備に関し検討を重ねその結果をまとめた. 4.民間利用:民間各社あるいは, 民間で組織したユーザースグループの放射光施設利用形態について, わが国での前例や現状を調査するとともに, 大学や民間の研究者の間で重ねて議論する事により具体案を作成した. 上記の成果の詳細は報告書の形にまとめ発表される. なお, 具体的検討作業を行う事に関連し, 「挿入型光源」, 「VUVー軟X線域の放射光利用」に関する研究会やシンポジウム「これからの中規模放射光源とその利用」を開催し, 全国の関連研究者との意見の交換を行った.
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