研究分担者 |
木南 英紀 徳島大学, 酵素科学研究センター, 講師 (10035496)
佐々木 實 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (10080003)
鈴木 紘一 東京都臨床医学総合研究所, 遺伝情報部, 部長 (80011948)
杉田 秀夫 国立精神神経センター, 神経研究所・内科学, 部長 (80009951)
村地 孝 京都大学, 医学部, 教授 (10089104)
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研究概要 |
本研究班は1988年5月に日本で開催されるInternational Committee on Proteolysis (蛋白質分解に関する国際委員合:ICOPと略称) の第7回国際会議を目標に, 我国がリードしている分野の研究群の機能的組織化と萌芽的研究の育成に中心的役割を果すことを目的に組織された. 日本が主導的立場にある3つの分野, 1)リソゾームをはじめとする細胞内顆粒局在のプロテアーゼの生理機能, 2)Ca依存性プロテアーゼ系の調節, 3)細胞の増殖や癌に関与する膜プロテアーゼで各研究分担者はそれぞれユニークな新しい業積を挙げているが, その間プロテアーゼ, インヒビター, 抗体等と相互供給して技術の交換を行った. 又, 班員間の共同研究もさかんに行なわれ, (例ー研究発表2), 3つの分野の研究者の相互協力態勢を作った. タンパク分解の関与する生理現象, 病態は非常に広範囲であり, 臨床医学や畜産・発酵・農芸化学の良域でタンパク分解の関与する機構について重要な発見, 又萠芽的な研究がとくに若手研究者の間に散在的にみられる. これらをICOP会議で取上げるよう働きかけた. もう一つ最近急速に蛋白分解の分野への遺伝子工学的手法の導入が広まってきた. プロテアーゼ, インヒビターの構造決定や活性発現の機構さらに細胞内蛋白分解機構の解析に応用されつつあり, 本組織のメンバーも積極的に取り組んでいるが, 国内に広く会合への参集を呼びかけ, 推薦もした. その結果, 会合でこの領域の成果だけをRound Table Disccessionとして討議することになった. 本組織からの上記要望を踏まえて, ICOP会議の準備は順調に進んでおり, 海外より70名, 国内より130名の参加申込みがあり, 口頭発表54題, ポスター発表約60題が行なわれる予定となっている. ICOP会議の内容は国際的単行本として出版すべく, 執筆依頼者の人選, 内容の選択などについて討論し, 最終的結論を出す段階にきている.
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