研究課題/領域番号 |
62420010
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物性一般
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
沢田 康次 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (80028133)
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研究分担者 |
宮野 健次郎 東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (90167677)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
13,700千円 (直接経費: 13,700千円)
1988年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1987年度: 12,100千円 (直接経費: 12,100千円)
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キーワード | 針状成長 / 横枝生成機構 / 金属葉 / 単分子膜樹枝状結晶 / フラクタル |
研究概要 |
拡散場で成長するパターンは、(1)結晶成長、(2)対流等による空間構造、(3)生体の形態形成等広範囲にわたっており、それぞれがその特殊性を持っていて、1つの学問分野を形成している。この研究では、それらの特殊性を考慮しつつそれらを共通に支配する拡散場によって生じるパターンのダイナミックスを研究し、その普遍性と安定性に関する知見を得ようとするものである。 (1)結晶成長に関しては、その成長パターンは、針状、樹枝状、及びランダムな形態の3種類の普遍的な形態が存在することがわかってきた。この3つの形態の安定条件はいまだ未解決の問題が多い。例えば、針状形態は、理論的には線形安定であるが、パラメーターの変化によってほぼ規則的な樹枝を持つ樹枝状に変化する。又、ランダムに成長する形状がフラクタル的であることも知られているが、その安定性に関する理論はない。これ等の基本的問題について研究した。 (2)大きな広がりを持つ系を平衡状態からどんどん遠ざけると種々の空間構造・時間振動を持つ分岐現象を経て系が乱れる。小さい系に対して得られたカオスへの分岐に関する知識が系を大きくしたときにどこまで有効であるか、それがどの様に改変を受けるのか、について研究した。又、大自由度系における複雑さの主役の一つであるリリトンに関してその相互作用を調べた。 (3)生体の形態形成に関しては、無生物の形態形成といかなる点において違いがあるか、つまり生命とはなんであろうかと云う根本問題がある。この問題の1つのアプローチとして、腔腸動物ヒドラの、再生力が強く免疫が無い利点を生かして、細胞レベルに解離したものを再集合させた一様系から元の個体に戻る経過を研究した。
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