研究課題/領域番号 |
62420024
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
材料力学
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
清水 真佐男 (1989) 慶應義熟大学, 理工学部, 教授 (90051565)
國尾 武 (1987-1988) 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (50050985)
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研究分担者 |
山田 邦博 慶應義熟大学, 理工学部, 教授 (40051742)
國尾 武 関東学院大学, 工学部, 教授 (50050985)
清水 眞佐男 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (90051565)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
29,200千円 (直接経費: 29,200千円)
1989年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1988年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1987年度: 26,700千円 (直接経費: 26,700千円)
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キーワード | 疲労強度 / 微小き裂 / 炭素鋼 / 非金属介在物 / Manson-Coffin則 / マイナ-則 / アルミ合金 / 微視組織 / 低サイクル疲労 / 高サイクル疲労 / マイナー則 |
研究概要 |
近年、過酷な環境下で使用される機械・構造システムの安全性の確保・評価に対する関心の深まりと共に、一方ではその基本となる破壊と強度に関する研究の進展につれ、これまでの手法では安全性が確保されていると考えられてきた問題においても、また別の観点より重要な未解決な部分があることが認識されるに至っている。本研究では、そのような未解決問題の内から、微小き裂に関わる次の3つの問題を取り上げている。 (1) 疲労微小き裂の下限界進展特性 (2) 微小欠陥と疲労強度 (3) 極限状態下での疲労破壊、 以下に得られた結果を要約する。 (1)二相複合組織を有する平滑試験片の微小き裂進展下限界挙動は、従来考えられていた様に単独き裂が進展する際の第二相き裂拡大抵抗の大きさに支配されるばかりではなく、主き裂近傍の複数のき裂の連結条件に依存する。またこの連結は、比較的大きな寸法のき裂進展過程にあらわれる高い組織敏感性の原因となる。 (2)高強度鋼は疲労破壊の観点からは、介在物相当の微小穴を無数に含む欠陥材とみなすことができる。その疲労強度は表面層中の最大介在物に支配され、介在物を含まない理想材料の疲労強化が高強度鋼の疲労強度の到達限界を与える。また、チタンの疲労強度が窒化により低下するのは、硬化層にある種の欠陥が内包されていると考えると説明可能である。 (3)極限条件下における疲労破壊特性の一つである極低サイクル疲労では、通常の破壊機構とは別の破壊機構が支配的となり破断を導く。このような挙動は、比較的脆弱な粗大第二相を含む混合組織材料に特徴的な現象であり、この場合、各破壊機構に対応して別々の破断限界線が存在し、現実の破断寿命はそれらの競合関係により決定される。
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