研究課題/領域番号 |
62420038
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
船舶抵抗・運動性能・計画
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
仲渡 道夫 広島大学, 工学部, 教授 (20034324)
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研究分担者 |
肥後 靖 広島大学, 工学部, 助教授 (20156582)
高木 幹雄 広島大学, 工学部, 教授 (00038556)
茂里 一紘 広島大学, 工学部, 教授 (90011171)
土井 康明 広島大学, 工学部, 助教授 (10134454)
橋本 剛 広島大学, 工学部, 助教授 (30034317)
堀田 多喜男 広島大学, 工学部, 助手 (30034359)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
11,200千円 (直接経費: 11,200千円)
1988年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1987年度: 6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
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キーワード | 小型滑走艇 / 小型高速艇 / 透明模型 / 浸水表面積 / 滑走艇の操縦性能 / 滑走艇の復原力 / 滑走艇の空力特性 / 滑走艇 / 滑走艇の転覆 / 高速艇の水槽試験 / 高速艇 / 滑走艇の運動シミュレーション |
研究概要 |
本研究では小型高速艇として競走用モーターボートを取り扱った。これは滑走中、外乱などにより転覆する事故が多く、安全体策が求められているからである。この艇はL×B×△=2.885m×1.266m×71.8kg(操縦者除外)の要目をもつ。模型はこの1/10のスケールである。 (1)艇の空気力学的特性を広島大学の風洞において調査した。計測はトリム角、ヒール角、横流れ角を組合せて変化させ、その場合に艇の受ける空気力学的な力とモーメントを求めた。その結果、通常の姿勢で直進あるいは旋回運動では問題がないが、艇体が水面上に一旦跳躍した場合、大きな転覆に至る力を受ける状態になり易いことが判った。 (2)艇のさまざまな姿勢での航走状態時に水から受ける力について調査した。計測には五分力計と三分力計を組合せて用いた。この結果、艇体固定座標系の各方向の力と各軸まわりのモーメントが明らかになった。また、通常の直進や旋回時の航走では横復原モーメントは傾いた側に発生する揚力のため大きく、艇の安定性は比較的良好であることが判った。 (3)艇に作用する力を5つの成分に分け、それぞれの力を簡単にモデル化して操縦運動モデルを構成し、操縦運動のシミュレーションを行うことに成功し、艇の操縦性能に関する多くの知見を得た。 (4)艇がさまざまな姿勢で運動している場合、艇体がどのように水に接して、水から力を受けているかを明らかにするため透明模型艇を製作して浸水表面の状態やスプレイを調べ、多くの知見を得た。 (5)艇の転覆のメカニズムは結極、艇が水面上の波や凹凸のため跳躍し、その時に姿勢が変化して空気力学的に大きな揚力が発生して転覆に至るのが通常であることが判った。しかし表面張力の影響等で跳躍の条件については定量的には判らなかった。
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