研究課題/領域番号 |
62420046
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属材料
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
須藤 一 東北大学, 工学部, 教授 (10005176)
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研究分担者 |
吉川 昇 東北大学, 工学部, 助手 (70166924)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
20,200千円 (直接経費: 20,200千円)
1988年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1987年度: 19,000千円 (直接経費: 19,000千円)
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キーワード | イットリヤ / ジルコニア / スパッタリング / セリヤ / 析出 / 相変態 / 薄膜 / イットリア / 状態図 / 変態誘起靭性 |
研究概要 |
純ZrO_2は高温から低温にかけて立方晶、正方晶、単斜晶の多形があるが、CaO、MgO、Y_2O_3を添加すると、酸素欠損が結晶中に形成されて、高温相が低温でも安定化される。これらを安定化ジルコニア、あるいは部分安定化ジルコニアという。CeはZrと同様に4価の金属であるが、CeO_2を添加してもジルコニアは安定化される。著者はこれまでZrO_2基2元系アロイセラミックスの状態図と組織および機械的性質の関係を調べてきた。今回の研究はその延長線上にあるものであるが、その第一はZrO_2ーCeO_2系の状態図と組織の関係を明らかにして、これまで最も詳細に研究してきたZrO_2ーY_2O_3系アロイと比較すること、第二は、高周波スパッタ装置を用いて、種々の組成のZrO_2ーY_2O_3アロイ薄膜をつくり、その組織及び相変態挙動をバルク試料のそれと比較することである。得られた結果は次のとおりである。 (1)ZrO_2ーCeO_2系平衡状態図を決定した。15mol%以下のCeO_2を含むアーク溶解試料は安定な立方晶であり、CaF_2型格子の2倍の周期をもつ規則格子をもつ。これを焼きなますと双晶やドメインをもつ正方晶になるが、さらに長時間焼きなますと、核発生・成長型の析出が起って2相組織となる。ZrO_2ーY_2O_3アロイに見られたようなスピノーダル分解は起らなかった。 (2)2、2.5、3、4、8mol%Y_2O_3を含むジルコニアを焼結してターゲットをつくり、これを用いて薄膜をKCl、MgO単結晶{100}面上につくった。その組成はターゲットの組成に一致し、また粒径が20nm程度の強い配向性をもつ多結晶体であった。2および2.5%Y_2O_3試料中の正方晶相は単斜晶相に変態したが、立方晶相は安定であった。
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