配分額 *注記 |
42,700千円 (直接経費: 42,700千円)
1989年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1988年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
1987年度: 36,000千円 (直接経費: 36,000千円)
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研究概要 |
αーメチレンーγーラクトンを有するオイデスマン型セスキテルペン類、pullchollin B,C,E及びF,ivalin,asporin,alautolactone,telekin,tuberiferin,1,2-dihydorotuberiferin,artemisin,alloisosantonin,及びisosantonin等は抗腫瘍活性が期待される。これらの光学活性天然物または非天然型化合物を安定供給することは生理活性を検討する面からも重要である。従来のセスキテルペン類の合成はラセミ体に関するものであった。著者らは生物学的方法を用い光学活性体の合成を検討した。光学活性化合物の合成素子として、光学活性オイデスマノリド合成の共通鍵中間体として期待できる双環系化合物、3,8ーdioxo-4-methoxy-carbony1-9-mothy1-と4,9-dimethy1-3,7-dioxo-及び4,9-dimethy1-3,5-dioxo-Δ^<4(10)>-octalinを選んだ。これらを基質として微生物特に酵母類を用いてスクリ-ニングを経ていずれの基質からも高収率、高eeで両鏡像体を得た。artomisin,isotolokin及びtuboriforin等の化合物は既にラセミ体での合成がなされているのでこれらを鍵中間体とする形式的全合成を達成した。またこの中間体より非天然型化合物も合成されること、他のオイデスマノリド類も容易に合成されることにより、生物および生司活性の比較並びに構造活性相関の検討が可能となった。更に反応操作が簡便で量産可能な加水分解酵素(リパ-ゼ)を用いる不斉変換を試み、上記の7ーacetoxy誘導体および双環系化合物に誘導容易な4ーacetoxy-4-benzyloxy-2-methylcyclohexanoが高収率、高eeで得られる故に、双環系および単環系の安定供給が可能となった。他方、微生物還元の利用により光学活性体として調製可能な2-methy1-2-propargy1-3-hydroxy-3-isopropeny1-cyclopentanoneよりambrosic acid,peruvin等のC_1-oxygenated ambrosanolide類合成の共通鍵中間体2,7-dimethy1-4-oxobicyclo〔5.3.0〕dec-〔C-5-y1〕acetic acid γ-1actoneおよびそのジヒドロ誘導体の合成を達成した。
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