研究課題/領域番号 |
62440002
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
植物生理学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
都筑 幹夫 (1990) 東京大学, 応用微生物研究所, 助教授 (70155430)
宮地 重遠 (1987-1989) 東京大学, 応用微生物研究所, 教授 (40013312)
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研究分担者 |
三原 佐代子 (寺原 佐代子) 東京大学応用微生物研究所, 教務職員 (70107449)
福澤 秀哉 東京大学応用微生物研究所, 助手 (30183924)
鳥山 尚志 東京大学, 応用微生物研究所, 助教授 (40013338)
都筑 幹夫 東京大学, 応用微生物研究, 助手 (70155430)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
22,300千円 (直接経費: 22,300千円)
1990年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1989年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1988年度: 8,300千円 (直接経費: 8,300千円)
1987年度: 7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
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キーワード | CO_2濃縮機構 / カ-ボニックアンヒドラ-ゼ / クラミドモナス / シアノバクテリア / 二酸化炭素 / 遺伝子発現制御 / 遺伝子破壊 / 光 / 無機炭素濃縮 / アナシスティス / 高CO_2要求性突然変異株 / カ-ボニックアンヒドラ-ゼ遺伝子 / カーボニックアンヒドラーゼ / サブユニット構造 / カーボニックアンヒドラーゼ遺伝子 / 無機炭素濃縮機構 / 微細藻類 / 光合成 |
研究概要 |
1.クラミドモナス細胞表層カ-ボニックアンヒドラ-ゼ(CA) 1)CA遺伝子の単離に成功し、その全構造を明らかにした。クラミドモナス染色体上にはCA遺伝子が2個タンデムに並んでおり、それぞれの遺伝子発現が外界のCO_2と光によって転写レベルでDifferentialに制御されていることを明らかにした。5'上流側の遺伝子を<CAH1>___ー、下流側の遺伝子を<CAH2>___ーと命名した。どちらの遺伝子もそのコ-ド領域が10個のイントロンによって分断されていた。mRNAの変動を解析した結果、<CAH1>___ーは外部環境のCO_2が低下したときに誘導されるが、このとき光照射が必須である。逆に<CAH2>___ーは外部環境のCO_2が上昇すると誘導され、光照射は阻害的に働いた。 2)高CO_2細胞からCA活性をもつタンパク質を単離・精製したところ、<CAH2>___ー遺伝子産物であることが明らかになった。つまりクラミドモナスにはCAのイソ酵素が存在することがわかった。 3)クラミドモナスCAの一次構造をペプチド断片の配列決定により完全に決定した。cDNAから予測されていた前駆体CAポリペプチドは大小サブユニット間でプロセスされ、35アミノ酸残基が大小サブユニット間から除去されることが明らかになった。cDNAで予測されていた糖鎖結合部位に実際に糖が結合していることを明らかにした。ジスルフィド結合が大サブユニット間に少なくとも1ケ所、大小サブユニット間に1ケ所、さらに大サブユニット内または大サブユニット間で2ケ所存在していた。 2.シアノバクテリア無機炭素固定に関与する遺伝子 温度感受性高CO_2要求突然変異を相補するゲノム断片のDNA塩基配列を決定したところ、有為なオ-プンリ-ディングフレ-ム(ORF)が見いだされた。このORF内にカナマイシン耐性遺伝子を挿入する事により変異を導入すると、得られたカナマイシン耐性株は高CO_2要求性となったので、このORFを無機炭素固定に関与する遺伝子<icfA>___ーと命名した。この遺伝子がどのようなタンパク質をコ-ドしているか、またいかなる機能をもつのかを分子生物学的・生化学的・生理的に解析する必要がある。
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