研究課題/領域番号 |
62440022
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
菅野 義信 広島大学, 歯学部, 教授 (00034158)
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研究分担者 |
廣野 力 (広野 力) 広島大学, 歯学部, 助手 (10199135)
柴 芳樹 広島大学, 歯学部, 助教授 (90110452)
佐々木 康人 広島大学, 歯学部, 助手 (50136090)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
10,300千円 (直接経費: 10,300千円)
1990年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1989年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1987年度: 7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
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キーワード | ギャップ結合 / 細胞間連絡 / モノクロ-ナル抗体 / ラット肝臓 / ラット唾液腺 / 培養細胞 / 細胞増殖 / 分泌 / 認識部位 / 発癌 / モノクローナル抗体 / 唾液腺細胞 / Cキナーゼ / 細胞分化 / ギャップ結合蛋白質 / ラット肝細胞 / ラット唾液腺細胞 / 細胞間結合 / 細胞間チャネル |
研究概要 |
本研究は、ギャップ結合蛋白質の分離精製後の抗体作製から、その抗体使用による細胞間連絡の生理機能の解明を目的としている。ギャップ結合蛋白質はラット肝臓から水酸化ナトリウム不溶性分画を採取し、この分画からSDSーポリアクリルアミドゲル電気泳動で分離精製した。この27KDa蛋白質に対するモノクロ-ナル抗体を通法に従いマウス脾臓細胞とNSー1ミエロ-マ細胞との融合細胞より取得した。抗体はIgGタイプで、ラット肝細胞膜粗分画中の27KDaギャップ結合蛋白質を認識した。肝凍結切片の免疫組識染色で肝細胞の境界に沿って抗体の結合部位が点在した。しかし、心臓や水晶体を免疫組織染色しても全く染色されない。抗体は肝27KDaギャップ結合蛋白質と特異的に結合した。ラットの肝臓のギャップ結合蛋白質の機能を解析するため、コラゲナ-ゼ処理で肝細胞を分離し培養した所、ギャップ結合蛋白質は急速に消失した。ギャップ結合蛋白質は肝細胞増殖に抑制的役割を果たしていると推察された。ギャップ結合細胞間連絡の増殖抑制的役割はマウス線維芽細胞3Tー3ーL1細胞でも同様である。肝臓由来の各種培養細胞は抗体とは反応しないが、蛍光色素の細胞内注入法で調べるとこれら培養細胞には細胞間連絡即ちギャップ結合が存在し、in vitro培養下では別種タイプのギャップ結合蛋白質を発現していると考えられる。ギャップ結合蛋発質発現制御として興味ある事実である。ラット唾液腺の腺房細胞のギャップ結合蛋白質は肝臓ギャップ結合蛋白質と同一であった。唾液腺分泌機能とギャップ結合との関連では、ラット顎下腺で電解質分泌時のギャップ結合機能低下を明らかにした。さらにギャップ結合維持には自律神経系の関与が示された。今後抗体の細胞内注入効率の改善をはかると同時に、別種ギャップ結合蛋白質に対する抗体を用い、各種ギャップ結合の発現ならびに機能の比較検討を行う必要がある。
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