研究課題/領域番号 |
62440027
|
研究種目 |
一般研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
薬理学一般
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
平 則夫 東北大学, 医学部, 教授 (60004553)
|
研究分担者 |
石井 邦明 東北大学, 医学部, 助手 (10184459)
布木 和夫 東北大学, 医学部, 助手 (10172743)
柳澤 輝行 東北大学, 医学部, 助手 (90133941)
佐藤 慶祐 東北大学, 医学部, 講師 (50125564)
飯島 俊彦 東北大学, 医学部, 助教授 (30004724)
|
研究期間 (年度) |
1987 – 1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
29,100千円 (直接経費: 29,100千円)
1989年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1988年度: 9,200千円 (直接経費: 9,200千円)
1987年度: 17,300千円 (直接経費: 17,300千円)
|
キーワード | Kチャンネル / Kチャンネル開口薬 / cromakalim / pinacidil / nicorandil / glibenclamide / Kチャンネル開口薬レセプタ- / Kチャンネル開口薬レセプター / Kチャンネル開孔薬 / BRL34915 / 内向き整流性K電流 / レセプター |
研究概要 |
1.Kチャンネル開口薬が、心筋および血管平滑筋において、ある種のKチャンネルの特異的レセプタ-に作用して効果を発現するか否かを薬動力学的に検討する研究は成功し、次の新知見を得た。(1)イヌ摘出心房筋において、Kチャンネル開口薬のcromakalim pinocidil,nicorandilの負の変力作用はglibenclamideによって競合的に拮抗され、glibenclamideのpA_2値として6.06ー6.35が得られた。(2)Thronboxane誘導体(14669(1μM)ないしkcl(25mM)で収縮させたイヌ摘出リング標本において、cromakalimの弛緩作用のみがglibenclanideによって競合的に拮抗され、glibenclamideのpA_2値として7.40〜7.47が得られた。(3)Glibenclamide単独では、心房筋の収縮力と冠動脈の張力に何らの影響も与えなかった。(4)以上の結果より、Kチャンネル開口薬とglibenclamideは、心筋においても血管平滑筋においても、恐らくATP感受性のKチャンネルにおいて特異的レセプタ-との結合を競合すること、しかし、この特異的レセプタ-あるいはこのレセプタ-の存在するATP感受性Kチャンネルは心筋と血管平滑筋で多少異なることがわかった。2.昨年度までの研究で、〔3〕nicorandil〔^3H〕、pinauidil、〔^3〕cromakalimを用いたリガンド結合実験は高い特異的結合を得ることができず、失敗に終った。本年度は〔^3H〕glibenclamideを得て、研究を行うとしたが入手できずに終った。したがって、これらの物質のアフィニティクロマトグラフィによるKチャンネルの分離精製の研究は不成功に終った。3.イヌ摘出冠動脈において、cromakalimは25mMKclで収縮させた場合には、Ca蛍光指示薬による細胞内Ca^<2+>シグナルの減少と共に弛緩を起こしたが、45mMKclによる収縮には無効であった。これに反し、pinacidilとnicorandilは45mMKclによる収縮を細胞内Ca^<2+>シグナルの減少を伴わずに弛緩し、Kチャンネル開口以外のメカニズによる弛緩を示唆した。
|