研究課題/領域番号 |
62440055
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
胸部外科学
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
堀越 茂樹 東京慈恵会医科大学, 心臓外科, 助教授 (90056987)
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研究分担者 |
森田 紀代造 東京慈恵会医科大学, 心臓外科, 助手 (70174422)
佐々木 達海 東京慈恵会医科大学, 心臓外科, 講師 (20138754)
杉田 洋一 東京慈恵会医科大学, 心臓外科, 講師 (40130174)
鈴木 茂 東京慈恵会医科大学, 心臓外科, 講師 (50130175)
新井 達太 (荒井 達太) 東京慈恵会医科大学, 心臓外科, 教授 (60056471)
小机 敏昭 東京慈恵会医科大学, 医学部心臓外科, 講師 (10130163)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
13,200千円 (直接経費: 13,200千円)
1989年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1988年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1987年度: 10,700千円 (直接経費: 10,700千円)
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キーワード | 広背筋 / 電気的馴錬 / 骨格筋 / 心筋置換 / 心機能補助 / 筋線維トランスフォ-メ-ション / ダイナミック パッチ / 自己骨格筋移植 / 心室補助 / 補助循環 / 心室置換 / 骨格筋心室 / 骨格筋移植 / レーザー血管吻合法 / 骨格筋疲労 |
研究概要 |
従来の報告は全て支配動静脈神経を温存した有茎の骨格筋グラフトを用いているのに対し、われわれは血行を再建した遊離骨格筋グラフトを用いた左心室補助の可能性について以下の研究を行った。 1.第一に埋め込み型ペ-スメ-カ-により4週間の電気的トレ-ニングを行った犬の広背筋を血行再建の後完全に遊離して骨格筋心室を作成し、その収縮能、持続力を左心系を想定したテスト回路にて検討した。その結果電気的トレ-ニングにより骨格筋線維のtransformation即ちTypeII fastーtwitch fiberからTypeI slowーtwitch fiberへの転換とともに嫌気性代謝が改善し、連続駆動による筋肉疲労の著しい改善が得られた。また高頻度電気刺激装置を用いたburst刺激により左心室と同程度の収縮が得られ、左室の部分的補助、置換が可能であること、さらにその至適刺激条件はburstーfrequency:25ー50Hz、burstーduration:200msecであることなどを明らかにした。 2.これら基礎的研究を基に犬の左心室に作成した心筋梗塞領域に内胸動脈により血行再建を行った遊離広背筋グラフトを縫着し心拍同期で駆動することにより収縮力を失った梗塞部に対する明かな局所補助効果を認めた。更に左心室を部分的に切除し欠損部を遊離グラフトにより充填置換する実験に成功した。これらの実験ではまだ支配神経の切断による影響や再建した血管の開存性など未解決の問題が残っているが、広範な心筋梗塞や心室瘤にたいして冠動脈のバイパス手術と同時に施行しうる新しい手術方法として期待される。今後最も有効かつ短期間のトレ-ニング方法の開発、手術術式の確立など、臨床応用を目指して更に研究を進めて行きたいと考えている。
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