研究課題/領域番号 |
62450068
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
政治学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
石井 修 広島大学, 法学部, 教授 (60116530)
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研究分担者 |
家田 修 広島大学, 経済学部, 助手 (20184369)
川崎 信文 広島大学, 法学部, 助教授 (60152948)
林 忠行 広島大学, 法学部, 助教授 (90156448)
岩田 賢司 広島大学, 総合科学部, 助教授 (00151738)
高橋 進 広島大学, 法学部, 助教授 (30136577)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1988年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1987年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 冷戦 / ヨーロッパ / 政治 / 第二次世界大戦 / チェコスロヴァキア / ハンガリー / フランス / イタリア / 米ソ冷戦 / マーシャル・プラン / 人民民主主義体制 |
研究概要 |
当研究の目的は、米ソ冷戦の展開とヨーロッパ戦後体制の成立過程との相互関係を検討することにあった。とくに、ここではフランス、イタリア、チェコスロヴァキア、ハンガリーの4国を具体的な比較の対象とした。 この4国の戦後政治の展開をみると、いずれもナチスに対抗する人民戦線が戦中に形成され、これが戦後の連立政権へと引き継がれた。しかし、この共産党を含む連立は1947年から48年にかけて崩壊し、西欧の2国では政権から共産党が排除され、東欧2国では共産党が政権を掌握した。この時期は冷戦の激化する時期と重なり、戦争直後に成立した連立政権が崩壊する過程と冷戦の展開過程とが相互に他を規定していたことは否定できない。 しかし、各国の戦後体制の成立過程および47ー48年の変容過程を検討する作業をとおして次の諸点を指摘できる。1)4国いずれも各国固有の戦前・戦中からの解決すべき課題を抱えており、この「連続性」の観点から戦後体制の成立と変容を理解する必要がある。2)したがって、各国の歴史的な展開は一定の「自立性」をもっており、その点に着目した問題把握が必要である。3)その上で米英とソ連のヨーロッパ政策がいかなる影響をもったのか、もしくはもたなかったのかが検討されねばならない。その場合、米ソの政策が東西ヨーロッパに「押し付けられた」側面だけでなく、それを能動的に受容する「自立的な」側面にも注目する必要がある。 既に米国の戦後政策についても豊富な史料にもとづく研究が内外で刊行され、また最近はソ連の東欧政策についても見直しがなされる可能性が開けつつある。このような研究の動向をふまえつつ、この共同研究を基礎とする個別の論文を作成することが、これからのわれわれの課題である。
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