研究課題/領域番号 |
62460030
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体物性
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
朝山 邦輔 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (20029416)
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研究分担者 |
小田 祺景 大阪大学, 基礎工学部, 助教授 (50029526)
小堀 洋 姫路工業大学, 工学基礎研究所, 講師 (10153660)
北岡 良雄 大阪大学, 基礎工学部, 助手 (70110707)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
7,700千円 (直接経費: 7,700千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1987年度: 6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
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キーワード | 希釈冷凍機 / NMR / 重いフェルミオン / 異方的超伝導 / 反強磁性 / 超伝導 |
研究概要 |
^3Heー^4He希釈冷凍機において、熱交換機の改造による冷却能力の増大とNMR用混合器の開発により超低温領域のNMR測定技術を向上させ、以下の成果を得た。 1.CeCu_2Si_2SiおよびCuのナイトシフト・KをTc以下60mKまで測定し超伝導状態のスピン帯磁率・Xsが常伝導の50%以下まで減少することを確認した。すでに測られたT_1の低温でのT^<-3>依存性と併せて、この系の超伝導はBCSS波でなく、異方的ギャップをもつd波であると結論される。3T程度の外部磁場をかけて超伝導を壊すとCuおよびSiのNMR信号強度が〜0.6K以下で降温とともに減少する。反強磁性的秩序が超伝導と競合して存在すると考えられる。 2.UPt_3 Tc以上でPtのKーxプロットよりKのスピン部分を分離した。次にTc以下50mKまでの測定でKは3%の誤差内で変化しないことを確認した。一方T_1^<-1>はTc以上でTに比例し、Tc以下でBCS的増大をもたず急激に減少し低温で(100mKまで)T^3に比例する。KとT_1の結果は超伝導が三重項P波か不純物散乱の強い場合の一重項d波かを示唆するが、Kが全く変化しないことから三重項の可能性が高いと思われる。中性子回折やμSRの研究が5K以下で0.01μB程度の反強磁性秩序が示唆されているがNMRではその徴候はない。このような秩序はあるとしても粉末状態では消失するような脆いものと考えられる。 3.CeAl_3 AlのNMRの巾とT_1の温度依存性より1.2K以下で反強磁性的秩序が出現することを確認した。 4.CeInCu_2 CuとInのNMRの巾とT_1の温度依存性の測定より、1.1K以下で反強磁性的秩序の存在することを確認した。
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