研究課題/領域番号 |
62460031
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体物性
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研究機関 | 東京水産大学 (1989) 理化学研究所 (1987-1988) |
研究代表者 |
塩谷 亘弘 (塩谷 宣弘) 東京水産大学, 水産学部, 教授 (30087415)
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研究分担者 |
伊藤 文武 群馬大学, 工学部, 教授 (60005907)
坂井 信彦 理化学研究所, 磁性研究室, 副主任研究員 (60013497)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
1989年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1987年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
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キーワード | コンプトン散乱 / 電子運動量密度分布 / 放射光X線 / 楕円偏光X線 / スピン依存電子運動量分布 / フェルミ面 / バンド理論 / 結合電子 / 放射光 / 二重湾曲モノクロメ-タ- / 耐熱特性 / 電子運動量分布 / 直線偏光X線 / コンプトニプロファイル / 円偏光X線 / 超イオン電導 / フェルミモメンタム / 位置敏感X線検出器 / 軌道放射光 / 磁気コンプトン散乱 |
研究概要 |
X線非弾性散乱(コンプトン散乱領域)分光法は物質内電子の運動量密度分布を観測できる唯一の手段であり、物質の電子構造の研究にとって有力な手段である。本研究は主として高エネルギ-物理学研究所放射光実験施設で行われ、以下の成果を得た。 1.PF-BL14Cにおいて、垂直ウィグラ-からのX線を用い、一次元湾曲集光モノクロメ-タ-と、散乱X線のエネルギ-分光をCauchois型アナライザ-で行い、検出器としてイメ-ジングプレ-トを用いることによって、入射X線が29.5keVの場合に、運動量分解能が0.09原子単位という世界最高の分解能を持つ分光系を完成させた。これを用いて、Al、Si液体Li、Na、Li-Na合金のCompton profileを測定し、電子構造と電子相関に関する知見を得た。さらにLiH,Li_2O,Li_3NのCompton profileの測定を行い、結合電子に関する知見を得た。 2.AR-NE1において、多極ウィグラ-からのX線を用い、擬似二重湾曲モノクロメ-タ-と4対のCauchois型アナライザ-とイメ-ジングプレ-トを組合せた、世界で唯一の40keV〜80keV入射X線を用いる高分解能(0.1原子単位)分光系を完成させた。これによって、4つの異なった結晶軸に投影したCompton profileを同時に測定することが可能となり、三次元電子運動量分布の再構成によって、フェルミ面の構造等に関する一層くわしい情報が得られることになった。 3.楕円偏光60KevX線を用い、FeとNiの単結晶について、電子スピンに依存した電子運動量分布を求めた。FLAPW法で求めた理論分布との比較から、3d遷移金属中の磁性電子の波動関数はバンド理論でよく記述されていることを明らかにした。
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