研究課題/領域番号 |
62460049
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
超高層物理学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小口 高 東京大学, 理学部, 教授 (40011457)
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研究分担者 |
山本 達人 東京大学, 理学部, 助手 (90182633)
林 幹治 東京大学, 理学部, 助教授 (60011730)
玉尾 孜 東京大学, 理学部, 教授 (50013636)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
1988年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1987年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
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キーワード | オーロラ / パルセーティングオーロラ / 電離層電流 / 降下電子 / 地磁気脈動 / 磁気圏電場 / IPDP脈動 |
研究概要 |
オーロラ現象を磁気圏よりの粒子降下域の二次元分布像とみなし、その像即ちオーロラ発光に寄与する粒子加速域の構造と時間発展について観測データに基づいた研究を行った。使用した観測データは、1985年12月ー1986年1月、カナダを中心に、アラスカ、スピッべルゲン。グリーンランドで行った広域多点観測によって取得されたもので、オーロラ帯8地点での高感度TVカメラによる全天ビデオ記録、34地点で行われた高感度磁場変動記録である。クイックルックは通常データ概観のための補助解析過程と見なされるが、これまでにない広域高密度多点観測データの性質上、発見、新知見の多くがこの段階で得られ、またその後の解析の基礎となった。 1.広領域のオーロラの発達過程の中で、真夜中前高緯度沿いに、2〜400kmに広がる突出構造が2〜30分間隔で西向きに成長・崩壊する。この様なオーロラ領域の電離層には強い西向きの電流が局在する。その低緯度側には比較的強い東向き電流領域が広がる。オーロラの突出構造の発達に対応して、磁気圏では近い子午面内の静止軌道衛星において熱いプラズマ領域の到達が確認された、磁気圏・オーロラ加速領域・電離圏の動的結合が実証された。 2.低緯度側オーロラ域で見られる無定型状オーロラのドリフト速度から磁気圏の大規模電場を求め、その二次元分布により、電場は高緯度側で強く、夜側のオーロラブレイクアップに対応して急激に強くなることが明らかになった。 3.従来よりよく知られている周期10秒内外のパルセイティングオーロラに加え、周期5〜10分のPc5脈動に対応するものが発見されオーロラ領域の伝播位相速度の空間分布について、大がかりなレーダー観測による結果と良い一致が得られた。 4.磁気圏嵐初相に特徴的な磁気圏内の高エネルギープロトン入射に伴うIPDP型脈動発達の2次元空間構造が明らかになった。
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