研究課題/領域番号 |
62460061
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用物性
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
入江 泰三 東京理科大学, 工学部, 教授 (40084363)
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研究分担者 |
福田 敏男 東京理科大学, 工学部, 助教授 (70156785)
中西 久幸 東京理科大学, 理工学部, 助教授 (70084473)
遠藤 三郎 東京理科大学, 工学部, 教授 (90084392)
青木 昌治 東京理科大学, 基礎工学部, 教授 (80010619)
PROFESSOR AOKI Masaharu (PROFESSOR ENDO Saburo) Faculty of Industrial Science and Technology, Science University of Tokyo (40084363)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
1988年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1987年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
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キーワード | 四元層状化合物 / 緑色発光 / 結晶学的性質 / 発光センター / 積層物質 / 発光素子 / ロボット用力計測センサ / 急冷試料 / 混合粉末の熱処理 / 積層性 / ヘテロ接合 / 緑色発光機構 / 赤色発光 / 新物質 / 状態図 / 密度 / 積層欠陥 |
研究概要 |
四元層状化合物cdInGaS_4は室温で強い赤色発光を示すことから発光材料として注目され、またマイカ状に容易にへき開するので、各種センサとしての応用も期待されている。さらにわれわれは、低温で強い緑色発光を示すcdxInGaS_5、cd_3InGaS_6という新しい物質も見出だした。これらの物質はcdXInGaS_<3+X>系を考えたとき、X=1,2,3に相当する。本研究はcdxInGaS_<3+X>系の結晶学的、光学的性質を調べることによって、われわれの見いだした緑色発光が、この系におけるどのような結晶学的状態と関係しているのか、またその発光センターは何かということを明らかにすることを目的としている。またcdInGaS_4をロボット用力計測センサとして用いる研究も並行して行われた。われわれはcdxInGaS_<3+X>系をメルト法で作成し、そのX線回折パターンと緑色発光の間の相関性を調べた。その結果、X線の、ある特定の回折線の強度と緑色発光の強度の間に強い相関性のあることを見いだした。さらにX線回折パターンを詳細に調べた結果、この特定の回折線はcdxInGaS_<3+X>がcdInGaS_4とcdSの積層した物質であるために生じていることがわかった。DTA曲線、種種の温度から急冷して作った結晶のX線回折、caInGaS_4とcdSの混合粉末を種種の温度で熱処理したもののX線回線等を調べることにより、積層は900℃〜800℃の温度で生じていることがわかった。この積層モデルは実際にcdInGaS_4上にcdSを人口的に積層させた物がcdxInGaS_<3+X>と全く同じ強い緑色発光を示すことから確認された。今後は、この積層モデルに基づき、人口的に積層物質を作って発光素子へと発展させる計画である。cdInGaS_4のロボット用力計測センサについても、さらに改善することにより実用化の見込みのあることがわかった。
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