研究課題/領域番号 |
62460113
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電力工学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
原 雅則 九州大学, 工学部, 教授 (30039127)
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研究分担者 |
末廣 純也 九州大学, 工学部, 助手 (70206382)
金子 正光 九州大学, 工学部, 助手 (30136519)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
8,300千円 (直接経費: 8,300千円)
1988年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1987年度: 6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
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キーワード | イオン流帯電 / 空間電荷 / 洞道ガス送電 / DCUHV送電 / スペーサ / SF_6ガス / ガス絶縁 / 絶縁破壊 / 金属粒子 / 空間電荷効果 / イオン流茅電現象 / 洞道ガス絶縁 |
研究概要 |
我国の電力系統はACUHV時代を迎え、研究としてはポストACUHVを検討すべき段階に至っている。21世紀の電力系統を想定した次期送電方式として、1.現在のACUHVの延長技術によるAC架空送電方式、2.DCUHV架空送電方式、3.洞道ガス絶縁送電方式、4.しゃへい導体送電方式などが考えられる。送電線は本来大きなポインティングベクトルを作る装置で、大電力の輸送には大きなEとHの発生を伴うが、架空送電方式ではEによる環境問題を伴い、その低減策として上記3.、4.の採用に関心がよせられている。ところで、DCUHV送電は電力系統の絶縁レベルの低減と系統安定度の点で有利であり、実系統への採用がなされつつあるが、環境問題、特にイオン流帯電現象に関して未解決の問題が多い。また洞道ガス絶縁方式は、環境問題を伴わないコンパクトな送電方式として注目されているが、それらの絶縁設計については検討が始まったところである。本研究は、上記2.、3.の送電方式の絶縁をイオン流場と空間電荷の検知・制御という観点からとらえて研究した。その成果は次の如くである。1.イオン流場に関する相似則を定式化し、これまで実験室規模で得られていたデータを実規模に適用できる可能性を示した。2.ガス絶縁における絶縁上の弱点部であるスペーサに金属粒子が付着した時の耐圧特性を解明した。3.スペーサの沿面破壊機構を解明し、耐電圧向上法の基本方針を明示した。すなわち、電極近傍の電界低減による耐電圧上昇の確認、電極近傍における空間電荷と電界の制御法を提案し、その有効性を実験で確かめた。4.沿面破壊特性と沿面電界分布の関係を解明し、沿面破壊電圧が放電開始条件で決まる場合と放電進展条件で決まる2つの場合があり、金属粒子破壊の場合小さい粒子では前者で、大きな粒子では後者で決まり、後者の場合は沿面にひだを設けることが耐電圧向上のために有効であることを示した。
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