研究課題/領域番号 |
62460168
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
松岡 理 名古屋大学, 工学部, 教授 (90022988)
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研究分担者 |
大森 博司 名古屋大学, 工学部, 助手 (90092387)
加藤 賢治 豊田工業高等専門学校, 講師 (80043206)
松井 徹哉 名古屋大学, 工学部, 助教授 (70023083)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
7,700千円 (直接経費: 7,700千円)
1988年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1987年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
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キーワード | タンク / 非線形自由表面流れ / 自由表面 / スロッシング / スワーリング / 画像処理 / 理想流体 / 境界積分法 / 境界要素法 / 漂流力 |
研究概要 |
課題名に示される非線形自由表面流れ現象として、水平外乱を受ける液体貯糟の有限振幅液面動揺について理論と実験の両面から検討を行なった。理論解析では貯槽内流体について有限振幅動揺まで扱う場合の解析手法の確立を目的として、1)変分原理による方法、2)境界積分法による方法、の二つについて提案し、現象面からは、1)スロッシング現象、および、2)スワーリング現象、の両者を扱い、理論の妥当性と精度の検討を行なうために振動台実験を行なった。実験では新規に導入した高速度ビデオ撮影装置および画像処理装置によって構成される画像計測システムを製作し、グリッド投影法の利用により、実時刻対応の2次元計測手法の開発に成功している。供試体としては円筒形および球形のアクリル模型を製作し、理論解析結果との対応を吟味した。以上により得られた知見のうち主なものを列挙すれば次のようである。〈液面動揺について:1)貯槽内流体は供振点付近の振動数を持つ外乱に応答して容易に有限振幅スロッシング現象を呈し、その結果貯槽側壁には周方向展開次数n=0やn=2等の非線形的な動液圧が作用する、2)その応答は線形応答諸量と比べて同一のオーダーとなり、設計的な観点からも見逃すことのできないものとなり得る、3)貯槽模型を用いた振動台実験に頻繁に見られる応答波面の回転現象(スワーリング)は、自由表面境界条件の非線形性に由来するものである。〉〈デジタル画像処理システムについて:1)グリッドを投影して得られる変形した液面を高速ビデオカメラで撮影した画像は、後の画像処理段階での二値化などの処理に充分用いることのできる鮮明なもので、その解像度については撮影角度などの調節に工夫を施せば、通常の512×512の画素解像度で充分である、2)グリッド投影法により得られる写真から、デイジタイザを用いて採取された格子点座標データは、液面形状解析時に三次元データの復元に極めて有効である。〉
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