研究課題/領域番号 |
62460194
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属材料
|
研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
宮崎 亨 名古屋工業大学, 工学部材料工学科, 教授 (70024213)
|
研究分担者 |
守屋 健 名古屋工業大学, 工学部物理学教室, 助教授 (40029525)
小坂井 孝生 名古屋工業大学, 工学部材料工学科, 助手 (80110253)
土井 稔 名古屋工業大学, 工学部材料工学科, 助教授 (60135308)
|
研究期間 (年度) |
1987 – 1988
|
研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
|
配分額 *注記 |
7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
1988年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1987年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
|
キーワード | 粒子間弾性相互作用 / 界面エネルギー / 分岐理論 / オストワルド成長 / 弾性拘束 / 標準偏差 / 組織安定性 / 組織分岐 |
研究概要 |
我々は、相分解組織を多体としてとらえ、組織の界面エネルギーのみならず化学的エネルギー、弾性歪エネルギーさらに粒子間弾性相互作用エネルギーをも考慮した組織の安定性についての新しい組織分岐理論の理論的予測から弾性的に強く拘束された合金やセラミックス等では、組織が粗大化ではなく逆に均一に微細化する場合のあることを以前の研究で示した。本研究はこの現象を多数の合金に適用してその普遍性を確認することを目的としたものである。 得られた成果の大略は以下のようである。 (1):弾性拘束を受けない析出物は、従来のオストワルド成長理論に従って充分理解されるが、弾性拘束を受けた析出物は粗大化速度は小さくなり場合によっては停止することがある。それにともなって粒子の分布はシャープになり粒径の均一化が生じる。これはサイズ分布の自己相似性がないことを意味している。これらの新しい現象は、2体粒子のエネルギー評価に基づいて計算される粒子の安定性に対する組織分岐図形より充分に理解される。 (2):弾性的に歪んだ系においては相平衡がギブスの相律に従わない場合のあることを理論的および実験的に示し、さらに弾性的に強く拘束された合金においては、マクロ的な平均濃度に差のある2つの組織へ分離すると言う新しい相分解機構を見い出した。 (3):時効によって形成される組織の有する自由エネルギーを評価する方法を新しく確立し、それに基づいて組織変化を予側する手法を提案した(組織自由エネルギー理論)。さらに物質の変化を記述する新しい方法として、Temperature-Time-Composition System Diagram(Tーtーc組織図)を提唱した。
|