研究課題/領域番号 |
62470012
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理化学一般
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
工位 武治 大阪市立大学, 理学部, 講師 (10117955)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1988年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1987年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
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キーワード | 核スピンデカップリング / ENDOR / 配向変調ESR / 金属錯体 / ヤーンテラー歪み / 電子一核二重共鳴 / 電子ー核二重共鳴 / 電子ー核三重共鳴 / TRIPLE |
研究概要 |
研究実施計画の各項目について次の実績を得た。 (1)前年度のサンプル系では中心金属は銅(II)であったのに対して常磁性コバルトと鉄(III)ポルフィリンのENDORデカップリングを行った。4に以下の温度と強いRF照射を必要としたので、矩形型dippingスタイルのクライオスタットを制作した。前者の系からは14N核のENDOR信号がはじめて観測された。'H核も検出され、ポルフィリン骨格は歪んで正方対称場から矩形スは菱形になっておりD^2対称性しか保持していないことがわかった。ENDOR信号検出による対称性低下の検出は9テンツルが一軸性でないことと一致した。 (2)配向変調ESR分光器のSET-UPと測定法の確立 独立した二つのRFコイルをもつENDOR旧空洞共振器に、二つのコイルの発生する振動磁界が常に直交するように矯正用補助コイルをとりつけた。ゼーマン変調成分の寄与は、その効果が大きく消失させるのは至難であった。新たに設計しなおした空洞共振器を製作中である。2出力の可変位相ファンクション発生器と増幅器(〜100KHq)の導入によって、全体のシステムは完成した。配向分離能力は回転磁場の円の大きさに依存するので、有効回転磁場を大きくするコイルの設置位置の工夫が必要であった。この点の改良は残された課題である。 (3)配向変調ESR測定サンプル系について ニッケルを中心金属とするテトラフェニルポルフィリン(Cu(II))は単結晶での分子配向の対称性が低く、ESRスペクトルの角度依存は極めて複雑であった。ゼーマン変調成分の寄与を取り除かない限り配向分離は困難であった。極低温領域ではコバルトオクタエチルポルフィリン、鉄(III)オクタエチルポルフィリンの対称性低下による常磁性種の分離を行った。
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