研究課題/領域番号 |
62470072
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
工業物理化学・複合材料
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
小野 嘉夫 東京工業大学, 工学部, 教授 (10016397)
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研究分担者 |
鈴木 栄一 東京工業大学, 工学部, 助手 (90183417)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
1989年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1988年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1987年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
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キーワード | 銀イオン交換ゼオライト / 水素効果 / 酸触媒作用 / 銀交換ゼオライト |
研究概要 |
いくつかの固体酸触媒反応において、気相水素の共存が大きな促進効果をもつことを見いだした。たとえば、エチルベンゼンの不均化反応やo-キシレンの異性化反応に対する銀イオン交換Y型ゼオライトの活性は、水素共存下ではプロトン交換Y型ゼオライトの活性より数倍高い。しかし、水素が共存しないと活性は低い。水素による活性増大効果は、1-ブテンの異性化反応やアルコ-ルの脱水反応でも見いだされた。また、12-タングストリン酸の銀塩を触媒とするメタノ-ルの炭化水素の転化反応1-ブテンの異性化反応でも水素による活性増大効果が観測された。さらに、遷移金属(Pd,Pt)とヘテロポリ酸をともにシリカに担持した触媒でも、メタノ-ルの転化反応においてきわめて顕著な水素効果が観測された。 以上のように水素により活性増大効果をうける触媒反応系は多岐にわたるが、酸触媒反応であること、水素の効果が可逆的であること、水素の吸着量が小さいことなど共通の特徴がある。これらの事実は気相水素が固体表面のプロトンに転化されること、このプロトンの触媒能が高いことを示唆している。すなわち、気相水素に誘起されるプロトンは、ゼオライトの酸性OH基やヘテロポリ酸にもともと依存するプロトンにくらべて著しく高い活性をもっている。
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