研究課題/領域番号 |
62470075
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
工業物理化学・複合材料
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
泉 有亮 名古屋大学, 工学部, 教授 (00115528)
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研究分担者 |
卜部 和夫 名古屋大学, 工学部, 助手 (60092540)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
1988年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1987年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
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キーワード | ヘテロポリ化合物 / 遷移金属錯体 / フリーデルークラフツ反応 / カルボニル化反応 |
研究概要 |
本研究は、ヘテロポリ化合物の分子レベルでの新規な触媒機能を開発することを目的とし、液相非極性反応媒体中におけるヘテロポリ酸の酸塩基触媒作用ならびに遷移金属の触媒作用におけるヘテロポリアニオンの修飾効果を検討したもので、得られた成果は以下のように要約できる。 1.担持ヘテロポリ酸の液相非極性反応媒体中における酸塩基触媒作用 【○!1】オレフィン、アルキルハライド、アシルハライド、カルボン酸無水物を用いる担持ヘテロポリ酸触媒による非極性媒体中での芳香族炭化水素のフリーデルークラフツ反応(アルキル化及びアシル化)において、シリカ担持ヘテロポリ酸は通常のプロトン酸には見られない高活性を示し、分解・溶出もなく、有効な固体酸触媒として機能することを見出した。 【○!2】これらの触媒作用は非極性媒体中でルイス酸的機能を発現するヘテロポリ酸の新しい分子触媒機能を示唆するものである。 2.ヘテロポリアニオンによる遷移金属錯体の修飾と触媒作用 【○!1】8族遷移金属錯体(Rh,Pd)を触媒とする1ーオレフィンのヒドロホルミル化、1ーオレフィンのアルコキシカルボニル化等におけるヘテロポリアニオンの遷移金属修飾効果を検討した。Rhカチオン錯体による1ーオレフィンのヒドロホルミル化において、対アニオンとしてヘテロポリアニオンを用いた場合、反応が著しく加速された。Pd錯体による1ーオレフィンのメトキシカルボニル化ではモリブデートのような単純な酸素酸アニオンとは全く異なり、ヘテロポリアニオンのみが反応を加速し、かつ直鎖エステルの選択性を高める電子的・立体的修飾効果を見出した。 【○!2】これらの修飾効果はRhやPdと強く相互作用するヘテロポリアニオンに特徴的な新しい分子触媒機能を示唆するものである。
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