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水溶性高分子の相容性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 62470093
研究種目

一般研究(B)

配分区分補助金
研究分野 高分子物性・高分子材料
研究機関京都大学

研究代表者

伊勢 典夫  京都大学, 工学部, 教授 (00025868)

研究分担者 松岡 秀樹  京都大学, 工学部, 助手 (40165783)
研究期間 (年度) 1987 – 1988
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1987年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
キーワード水溶性高分子 / 相容性 / X線小角散乱 / パラクリスタル理論 / シリカ粒子
研究概要

本申請者らはイオン性高分子溶液の小角X線散乱(SAXS)測行を精力的に推進し,高分子イオンをはじめとする多くの電荷粒子が希薄溶液中において比較的規則正しく分布していることを初めて明らかにした. この研究段階において,イオン性高分子(A)の形成する規則構造に対応するSAXS曲線が,水溶性の異種高分子(B)の添加により顕著には変化しないことを見出した. すなわち,例えばポリスチレンスルホン酸ナトリウム(NaPSS)とポリビニルピロリドン(PVP)の混合物のSAXS曲線は,その散乱強度は増大するけれども,ピーク位置そのものは全く影響されない. この事実はこれ以外の試料の組み合せにおいても確認された. この事実は次のように考えることができる. すなわち,第1に,イオン性高分子の溶解領域が中性高分子のそれと異っていて,相互の混合が互いに影響を与えないこと,第2に,イオン性高分子がコイル状になって規則構造を形成し,その間の空間に中性高分子が溶解していること,である. これらの解釈の妥当性を考えるにあたって,イオン性高分子のつくる格子様構造のより詳細を知る必要がある. このため上記実験的研究と相俟って,理論的研究を行い,パラクリスタル的な格子から期待される散乱強度の計算を行った. この結果,乱れの大きさ,格子点の熱振動,格子様構造の大きさによって散乱強度や散乱曲線の形が大きく影響されることが再確認された. さらにこの理論の検討を行うため,シリカ粒子分散系のSAXS測定を行い,この粒子もまた溶液中で規則正しい分布をしていることを確認し,その格子形態を推定した. これらの知見は二種高分子の混合系の溶解状態を正確に知る上で,極めて重要なものである.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 松岡秀樹: Physical Review B. 36. 1754-1765 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 松岡秀樹: Physical Review B. 37. 1368-1375 (1988)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 松岡秀樹: J.Colloid and Interface Sci.118. 387-396 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 松岡秀樹: Physical Review B.

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 松岡秀樹: Physical Review B.

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 伊勢典夫: Zeitschrift fur Physikalische Chemie.

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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