研究課題/領域番号 |
62470112
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
反応工学
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
小林 猛 名古屋大学, 工学部, 教授 (10043324)
|
研究分担者 |
飯島 信司 名古屋大学, 工学部, 助教授 (00168056)
|
研究期間 (年度) |
1987 – 1988
|
研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
|
配分額 *注記 |
5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
1988年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1987年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
|
キーワード | 遺伝子組換え / 濾過型培養 / 二段階培養 / バイオリアクター / トリプトファンプロモーター / 乳酸菌 / グルコン酸菌 / 瀘過型培養 |
研究概要 |
遺伝子工学を応用した有用物質の生産はいよいよ実用化の段階には入ろうとしているが、遺伝子組換え菌を工業レベルでどのように培養したらよいかという点については例が少なく未知の分野である。我々は種々検討した結果、遺伝子組換え菌を効率的に培養するためには増殖と遺伝子産物の生産の時期をわける二段階培養に必須な遺伝子産物の誘導生産には培地条件をかえてやる必要があるので、濾過型培養槽を適用した。まずトリプトファンプロモーターやphoプロモーターを組込んだプラスミッドを持つ微生物について、トリプトファンやリン酸を含む培地で遺伝子産物の生産を押えて菌を充分増殖させた後、濾過により培地を交換しこれらを含まない培地に変えることにより、遺伝子産物が効率的に誘導生産できることを示した。またトリプトファンプロモーターからの遺伝子発現の誘導は培地中のトリプトファンのみならずグルコースによっても影響を受ける。そこで我々が開発したオンライングルコースアナライザーを利用して、まず高濃度のグルコース存在下で菌を充分増殖させた後、グルコースを欠乏させ遺伝子発現の誘導を行なうことにより、遺伝子産物が効率よく生産できることを示した。 濾過培養は特別の操作なしで微生物を固定化できるすぐれた方法であるが未利用の栄養源も濾過によって失なってしまうという欠点がある。そこで濾過培養をより効率化するために生産物やグルコース濃度のオンライン推定を試み、乳酸発酵やグルコン酸発酵、パン酵母の培養などでその有効性を示した。さらに濾過型培養槽で枯草菌遺伝子組換体やグルコン酸菌を高濃度まで培養し、このバイオリアクターが絶対好気性菌の培養にも適用できることを実証した。
|