研究課題/領域番号 |
62470117
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用生物化学・栄養化学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
水野 重樹 東北大学, 農学部, 教授 (90112903)
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研究分担者 |
石原 弘章 東北大学, 農学部, 助手 (50005633)
吉田 充輝 東北大学, 農学部, 助教授 (20005648)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1988年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1987年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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キーワード | フィブロインH鎖 / L鎖遺伝子 / 塩基配列特異的結合タンパク質 / カイコの中部 / 後部絹糸腺 / 湾曲DNA / 反復塩基配列 / W染色体 / W-protein / クロマチン / フィブロインL鎖、H鎖遺伝子 / カイコ / 中部、後部絹系腺 / ニワトリ / 湾曲反復DNA / 非ヒストンタンパク質 / Wーprotein / DNaseIフットプリント法 / ゲルシフト法 / 遺伝子の同調的発現制御 / 反復DNA配列 |
研究概要 |
特定の遺伝子の転写調節に関わるタンパク質、クロマチンの高次構造構築に関わるタンパク質という二つの異なったレベルの機能を有するタンパク質について研究を行った。 1.フィブロインL鎖遺伝子の5´上流域の特定配列に結合するタンパク質因子の研究:カイコのフィブロインL鎖遺伝子を含むコスミドクローンの塩基配列を決定したところ、同遺伝子の5´上流-415〜-398、-306〜-277、-250〜-226の3か所の塩基配列がフィブロインH鎖遺伝子の5´上流-275〜-155に含まれる配列と相同性が極めて高いことが認められた。これらの3か所の配列をそれぞれ含むDNA断片をサブクローニングして^<32>p標識したのち、後部絹糸腺核の0.5MNaCl抽出液と反応させ、ゲルリターデーション法で分析した。その結果、いずれの配列に対しても結合タンパク質の存在が示唆された。特に-306〜-277部位を含む64bpの配列に対して後部絹糸腺特異的因子と中部、後部絹糸腺に共通に存在する因子が結合することが示された。これらの因子の精製を進めている。 2.湾曲反復配列に結合するWーproteinの研究:ニワトリのW染色体DNAの約50%を占めるXhoIファミリー反復配列は約21塩基対からなる基本単位が縦列重復した構造をとり湾曲(bent)DNAとして挙動する。ニワトリ肝臓の単離核から0.35MNaCl抽出後、いくつかのカラムクロマトグラフィーによりXhoIファミリー反復配列に高親和性結合する分子量72KのW-proteinを精製した。W-proteinは未変性条件下では約30分子からなる会合体を形成し、XhoIファミリーDNAがこれに巻きつき、基本単位中に2回現われるAーTクラスターを含むマイナーグルーブでタンパク質と結合することが示された。クロマチンの高次構造形成への関与が示唆された。
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