研究課題/領域番号 |
62470138
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
奥田 拓男 岡山大学, 薬学部, 教授 (90025677)
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研究分担者 |
藤木 博太 国立がんセンター研究所, がん予防研究部長, 部長 (60124426)
矢崎 一史 岡山大学, 薬学部, 助手 (00191099)
波多野 力 岡山大学, 薬学部, 助手 (50127578)
毛利 和子 岡山大学, 薬学部, 助手 (20032823)
吉田 隆志 岡山大学, 薬学部, 助教授 (20025696)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
1989年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1987年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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キーワード | 発癌プロモ-ション / 発癌抑制 / タンニン / ポリフェノ-ル / 薬用植物 / 天然ポリフェノ-ル / 茶 / 制癌作用 / ポリフェノール / 加水分解性タンニン / 発癌プロモーション / エイズウィルス抑制 / 十二指腸癌 / キサンチンオキシダーゼ / 複合タンニン / エピガロカテキンガレート |
研究概要 |
まず発癌プロモ-ションを抑制することが期待される天然ポリフェノ-ル類を広く日本、中国、インドネシア等に産する薬用植物中に探索し、ヒシ、コバンノキ、ノグルミ、ツバキ、グアバ、ドクウツギ、シソ、ハゼノキ、カリン、柿、フウ、ヨモギ類、刺梨、沙棘、飛揚草、喜樹、甘草、山茱萸、榛、舗地草、桐、紅毛野海棠、シドワヤ等のそれぞれから、新タンニンを始め多数のタンニンを単離して、それらの化学構造を明らかにした。これらの中には特異な大環状構造をもち、分子量が1700〜3500の加水分解性タンニン類が含まれる。またこれらの中には、マウスに癌細胞を移植する数日前に腹腔内投与しておくと癌の増殖を強く抑制する「宿主介在性抗腫瘍効果」を示すものがあることを認めた。 天然ポリフェノ-ル類の発癌ポロモ-ション抑制効果については、ベンタガロイルグルコ-スについで、(-)-エビガロカテキンガレ-ト(EGCG)による著しい抑制効果を、マウス皮膚の2段階発癌実験で認めた。さらに経口投与による抑制の実験で、ENNGを4週間経口投与し終ったのちの、発癌がプロモ-ションの段階に入ったと見られる時期にEGCGを14週間経口投与したとき、著しい発癌抑制効果を認めた。またMNNGの経口投与による腺胃発癌系における経口投与による抑制効果の実験において、ODC活性が有意に抑制されることを認めた。一方また、本研究において単離した天然ポリフェノ-ルの中には、発癌プロモ-ションと関係があると考えうる活性酵素に対して強い抑制効果を示すものがあることを認め、それらのラジカルスカベンジャ-としての作用機序についても明らかにした。
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