研究課題/領域番号 |
62480027
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
人類学
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研究機関 | 独協医科大学 |
研究代表者 |
江藤 盛治 獨協医科大学, 医学部, 教授 (70049112)
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研究分担者 |
馬場 悠男 国立科学博物館, 人類研究部, 技官 (90049221)
茂原 信生 獨協医科大学, 医学部, 講師 (20049208)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1988年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1987年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | 人骨 / 縄文時代 / 形態学 / 人骨計測 / 人骨形測 |
研究概要 |
東日本の縄文時代人骨は、発掘された例数も多く、それぞれの遺跡についての報告が刊行されている。しかし、地方差を詳しく検討した例はあまり多くない。そこで今回研究では、今までに報告されている資料を調べ直したり、新たに三貫地貝塚や北村遺跡の材料を加えたりして、それぞれの集団の違いを検討した。また、東日本縄文時代人と、従来標準的縄文時代人と考えられてきた西日本の縄文時代人とを比べ、東日本の縄文時代人の特徴を明らかにした。人骨の研究では、新たに計測した基礎資料として三貫地貝塚出土四肢骨の個々の計測値を追加した。既存および追加データにより縄文人骨の変化を明らかにする面の研究では、最近報告された縄文早期の湯倉遺跡出土人骨と中後期の三貫地貝塚出土人骨を中心として、頭蓋計測値のペンローズの形距離による比較を行った。縄文時代人骨の変化を日本人の進化の中で見るために、日本人の最も古い祖先である港川人以降の時代変化を通観した。その中で、特に四肢骨の体積を近似して求め、体骨の変化を明らかにして、縄文およびその前後の時代の人々の生活型の変化を論じた点は、今までに例を見ない画期的な成果であると言える。3次元座標測定機による立体計測は、各種データの採取に有効に利用されたが、それ以外に、一歩進めた利用方法として、立体局面内の輪郭を平面に展開するプログラムを開発した。このプログラムは、非計量的特徴の比較において極めて効果的である。一方、歯では東日本と西日本の縄文人との間に大きさの違いがあることが確認された。また、北村遺跡での人骨の発見によって、従来の大部分の縄文人がそうである海岸部の縄文人骨の歯と、山間部の北村遺跡の縄文人骨の歯との間に摩耗の仕方の違いがあることが明らかになった。
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