研究課題/領域番号 |
62480055
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用生物化学・栄養化学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
中村 研三 名古屋大学, 農学部, 助教授 (80164292)
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研究分担者 |
旭 正 名古屋大学, 農学部, 教授 (10023392)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
1988年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1987年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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キーワード | 植物ミトコンドリア / F_1F_0ATPase / ミトコンドリア遺伝子 / 植物遺伝子 / ミトコンドリアへのタンパク質輸送 / 作物のATP生産系 |
研究概要 |
植物ミトコンドリアのエネルギー産生F_1F_0ATPaseを構成するサブユニットのうち、ミトコンドリアDNAにコードされたF_1ーαおよび、F_09サブユニットを支配する遺伝子が、互いにhead-to-headで隣接して存在することを明らかにし、この領域の全構造ならびに遺伝子転写地図を明らかにした。これら2つの遺伝子にはいずれも複数のmRNAがミトコンドリア中に検出されたが、それらmRNAの5、および、3末端部分のDNA塩基配列の比較、などから植物ミトコンドリア遺伝子のmRNA生成機構について考察した。 サツマイモ塊根ミトコンドリアのF_1複合体を構成する6種のサブユニットを全て分離・精製し、核遺伝子に支配された5種のサブユニットのN末端アミノ酸配列を決定した。これらのN末端配列を、細菌、酵母、動物のF_1や、葉緑体CF_1などの他生物種F_1サブユニットの既知のアミノ酸配列と比較することによって、δ′以外のサブユニットについてはその対応関係を明らかにすることができた。その結果、植物ミトコンドリアのF_1は、そのサブユニット組成において、他生物種のF_1と比べ進化的にユニークな位置を占めることが示唆された。更に、新たに開発したcDNAクローニング用の発現プラスミドベクターを用いて、核支配F_1ーδサブユニットのcDNAクローンを単離し、その塩基配列より推定された前駆体の構造を、δサブユニットのN末端配列と比較することによって、ミトコンドリアへの特異的輸送に関わると思われる前駆体N末端のプレ配列を推定した。このプレ配列は、動物や酵母のミトコンドリアタンパク質のプレ配列とは類似するが、葉緑体タンパク質前駆体のN末端トランジットペプチドとは異なった構造的特徴を示した。
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