研究課題/領域番号 |
62480104
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経・筋肉生理学
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
森 茂美 旭川医科大学, 医学部, 教授 (80001907)
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研究分担者 |
下田 直威 旭川医科大学, 医学部, 助手 (60196558)
坂本 尚志 (阪本 尚志) 旭川医科大学, 医学部, 講師 (30170608)
菅谷 公男 旭川医科大学, 医学部(現在、秋田大学医学部所属), 助手 (20179120)
熱田 裕司 旭川医科大学, 医学部, 助手 (90167924)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
1988年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1987年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
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キーワード | 脳幹 / 運動制御 / 筋トーヌス / 吻側橋網様核 / 巨大細胞性網様核 / 反響神経回路 / 抑制性介在細胞 / 非相反的抑制作用 / アルファ運動細胞 / 脳幹網様体 / spikeーtriggered averaging相反神経支配 / 非相反的抑制機構 / 反響回路 |
研究概要 |
脳幹は生体の持続的な活動に際して重要な役割を果すことが古くから推定されてきた。そしてその持続的活動を作り出す神経機構として反響神経回路の存在も考えられてきたが、いまだ明確には同定されていない。本研究では運動制御の立場とくに筋トーヌスの制御という観点から反響神経回路の同定とその機能の解析を試みた。 1:ハードウェアとしての反響神経回路:免疫組織化学的手法から、左右の吻側橋網様核の間および吻側橋網様核と延髄の巨大細胞性網様核との間に反響神経回路の形成されている可能性が解明できた。その場合にそれぞれの神経核中に存在する大型の細胞は出力細胞としての機能を荷っているものと考えられた。またある状況下において出力細胞が高頻度の持続的な発射活動を示すことから、同定できた反響神経回路はPositive feedbackの機能を備えているものと推定された。 2:反響神経回路と出力細胞の動作特性:吻側橋網様核中にcarbacholを微小注入すると、この神経核中の細胞そして腰髄レベルまで軸索を投射する延髄巨大細胞性網様核中の巨大細胞は持続的な発射活動を示すようになった。そしてこの細胞の軸索は腰髄レベルで分枝し複数の抑制性介在細胞とシナプス接続し、伸筋および屈筋支配アルファ運動細胞にpostsynaptic inhibitory effectsをおよぼす。 3:反響神経回路と筋トーヌスの持続的抑制:反響神経回路すなわち出力細胞で持続的に活動すると、アルファ運動細胞のexcitability levelは低下し、結果として筋トーヌスは持続的に減少・抑制された。また出力細胞の発射活動を持続的に抑制すると、アルファ運動細胞レベルにおける脱抑制によりそのexitability levelは持続的に増強し、筋トーヌスも持続的に増強・回復するようになった。
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