研究課題/領域番号 |
62480117
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
薬理学一般
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
野々村 禎昭 東京大学, 医学部, 教授 (80009993)
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研究分担者 |
中村 清二 東京大学, 医学部, 助手 (50164306)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
1988年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1987年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
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キーワード | Ca結合蛋白質 / 平滑筋ミオシン軽鎖リン酸化 / リン酸化抑制薬 / プレアリン / K255a / アミロライド / オカダ酸 / レセルピン / カルミジェン拮抗薬 / Ca^<2+>結合蛋白質 / 252a / 小脳30KDCa結合蛋 白質 / ミオシン軽鎖リン酸化 / Caーカルモジュリン依存性リン酸化 / 小脳Ca結合蛋白質 |
研究概要 |
平滑筋のCa^<2+>結合蛋白としてはカルモジェリン(CM)があり、ミオシン軽鎖のリン酸化に必要である。一方中枢の神経伝達物質遊離にはCa^<2+>が深く関与しており、Ca^<2+>ー結合蛋白質が重要な役割を果していると思われる。これらCa結合蛋白質に作用する薬物、因子を用いて、Ca結合蛋白質の挙動その機能がどう変化するかを追求した。 1)プレアリン;プレアリンは海綿から得られた化合物ですでに我々はこの化合物が平滑筋ミオシンに作用して、平滑ミオシンの非リン酸化状態でのK-EDTA-、Ca-ATPアーゼに対してリン酸化と同方向に働くことをみた。さらに今回はプレアリンがCM拮抗に効くことを明らかにした。2)K-255A;この化合物は一種の抗生物質であるが、すでにA-キナーゼ、G-キナーゼ、C-キナーゼの抑制薬であることがわかっていた。今回我々はミオシン軽鎖キナーゼに薄い濃度で抑制すること、それより濃い濃度ではCM系に抑制的に働くことを明らかにした。3)アミロライド;利尿薬であるアミロライドは平滑筋収縮を生筋でも、スキンドファイバーでも抑え、ミオシン軽鎖リン酸化も抑えるがCMを介さない軽鎖キナーゼ直接作用であることを確認した。4)オカダ酸は海綿からの抽出物で外海Ca^<2+>やCaインヒビッターの存在下でも収縮をおこし、In vitroでは無Ca^<2+>下でリン酸化をおこす。我々は軽鎖キナーゼの活性因子であることを示したが、同時にミオシン軽鎖フォスフォターゼ抑制薬でもあることがその後示されている。5)以前から用いられているレセルピンが、アクチン結合し、重合促進因子であることが示された。 他に小脳から30KDのCa結合蛋白を精製した。その機能等については検討中である。一方平滑筋のアクチン結合蛋白、Ca依存性切断因子ゲルゾリンの研究も進行中である。
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