研究課題/領域番号 |
62480177
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
公衆衛生学
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山本 剛夫 京都大学, 工学部, 教授 (30025811)
|
研究分担者 |
平松 幸三 京都大学, 工学部, 助手 (70026293)
高木 興一 京都大学, 工学部, 助教授 (50026077)
|
研究期間 (年度) |
1987 – 1988
|
研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
|
配分額 *注記 |
5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
1988年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1987年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
|
キーワード | 聴力損失 / 産業騒音 / 労働衛生 / 語音聴力 / 許容基準 |
研究概要 |
騒音作業に従事する現場作業者510名の聴力を測定するとともに、各作業者の騒音暴露量を測定した。また、騒音に暴露されていない被験者325名の聴力をも測定した。 許容基準の作成にあたって、必要となる純音聴力損失と言語聴力障害との関係を得るため、騒音性難聴者を被験者として語音聴力検査を実施した。現在、日本産業衛生学会の勧告する許容基準は、上記関係に関しては日本語を用いた成績によっては定められていないので、この種の成績を蓄積することが騒音性聴力損失の評価を行う上で必要とされる。検査に用いた語音は、単音節と3連音節であり、検査条件は、静穏状態、騒音負荷、残響状態である。その結果、単音節明瞭度試験によっては、健常者と難聴者の聴力の差を検出することがむずかしいこと、3連音節明瞭度試験では残響状態で明瞭度が低下し、その程度は難聴者ほど著しいことが明らかとなった。また、その成績を用いて騒音性難聴者の語音の異聴について検討したところ、難聴者は健常者以上に知っている単語に聴き違える傾向が強いこと、大脳半球の優位性に関する言語優位耳の方が劣位耳に比べて知っている単語に聴き違いやすい傾向が認められた。 さらに、感音性難聴者に特徴的にみられるリクルートメント現象をシミュレートする非線型ディジタルフィルタのプログラムを作成した。これを用いて歪語音を作製し、単音節語音聴力検査を行った結果、歪語音を用いた健常者の成績と歪んでいない語音を用いた難聴者の成績がよい一致を示した。 騒音性難聴に関する資料を収集し、コンピュータに格納したが、データベース化するには至らなかった。
|