研究課題/領域番号 |
62480198
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
岡上 武 京都府立医科大学, 医学部, 助教授 (20150568)
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研究分担者 |
森岡 宏行 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (50079951)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
1989年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1988年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1987年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | 胆汁うっ滞 / 肝細胞細胞骨格 / 中間径フィラメント / マイクロフィラメント / pericanalicular sheath / デスキソ-ム / 免疫電顕 / 肝内胆汁うつ滞 / 肝細胞中間径フィラメント / 肝細胞マイクロフィラメント / デスモプラキン / 胆細胞細胞骨格 / 免疫螢光法 / 走査電顕 / 急速凍結ディープエッチングレプリカ法 |
研究概要 |
急速凍結ディ-プエッチングレプリカ法での肝細胞細胞骨格の観察は、個々のフィラメントの解像力が悪く、胆汁うっ滞時の細胞骨格の研究には1987年Katsumaらが発表した方法(Hepatology7:1215、1987)が優れていることが判明した。この方法を用いて、サイトカラシン、ファロイジン、催胆汁うっ滞因子投与ラット及び総胆管結紮ラットにおけるアクチンとサイトケラチンの動態を検討し、特にpericanalicular sheathの変化を明らかにした。この結果アクチンフィラメントの増加と共に中間経フィラメントが連動して増加することが判明した。そして閉塞性黄疸が長期持続するとpericanalicular sheathの破綻が起き、この事は閉塞性黄疸時においては早急にPTCDが必要なことを意味している。また、Moll分類のNo8と18のCKに対するモノクロナ-ル抗体を用いた検討から、肝細胞IFには免疫学的異質性が存在することが明らかとなり、アルコ-ル性肝障害(マロリ-大形成時)や肝癌発生過程においてIFに変化が生じることが判明した。この事はIFを用いての肝疾患の細胞骨格病理の新な展開を意味するものである。 培養細胞を用いて、毛細胆管形成と肝細胞の極性形成におけるデスモゾ-ムとIFの関係も研究した。使用した抗体は抗CKモノクロ-ナル抗体(pkk_1)と抗デスモプラキンモノクロ-ナル抗体(IP1&2)で、免疫蛍光法と電顕にて検討した。その結果、IFとMFは細胞接着部位でデスモソ-ム、ヘミデスモソ-ムを介して相互関係を有し、IFは細胞質内ではMFとの関連性の元に細胞の立体構築形成に関与していることが判明した。今後はこれらの研究成果に基づき、細胞内の蛋白代謝の面も加味して、胆汁うっ滞を始めとする種々の肝疾患細胞骨格病理を明らかにしていく予定である。
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