研究課題/領域番号 |
62480202
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
福地 義之助 東京大学, 医学部(病), 助教授 (80010156)
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研究分担者 |
長瀬 隆英 東京大学, 医学部(病), 教務職員
松瀬 健 東京大学, 医学部(病), 助手 (90199795)
石田 喜義 東京大学, 医学部(病), 助手 (90184530)
山岡 実 東京大学, 医学部(病), 助手 (00191205)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
1989年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1988年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1987年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 嚥下性肺疾患 / 嚥下誘発テスト / 15HETE / フリ-ラジカル / エンドセリン / びまん性嚥下性細気管支炎 / びまん性嚥下性細気管支炎(DAB) / 気道の中間領域 / 12ーHETE / 喫煙ラット |
研究概要 |
1)誤嚥のリスクを早期に検出するために開発した嚥下誘発テスト(SPT)について、さらに検討を進めた結果、以下の点が明らかになった。 (1)注入液として試みた5種類の溶液の中で、注入-嚥下潜時との間に用量依存関係がみられるのは蒸留水と50%ブドウ糖であった。 (2)若年健康志願者18名について喫煙とSPTの関連を検査した。喫煙者では潜時の延長嚥下國値の上昇が観察された。最大注入量1.0mlまでは若年者では誤嚥はみられなかった。 (3)仰臥位では坐位に比較して同一注入量に対する潜時が延長している傾向があった。 (4)諸種神経疾患、糖尿病などで、SPTで多様な異常が観察できた。 2)若SPTラット(10週齢)と老SPTラット(29ヶ月齢)にクレブシエラ菌を噴霧吸入させて実験的肺炎を惹起せしめた。清肺湯3週投与群と非投与群との対比も併せて施工した。デ-タ解析中である。 3)ラットの気管内塩酸注入モデルについてステロイド投与の効果を、気管支肺胞洗滌(BAL)液とその細胞を用いて検討した。その結果、同剤によりBAL細胞からO_2フリ-ラジカルの放出は有意に抑制され、BAL液の炎症マ-カ-である15HETE濃度も減少することが認められた。 4)血管内皮細胞から産生されるエンドセリン(ET1)は気管支筋収縮など肺への影響も大である。ラットにET1を1回静脈内注射しBALにより肺末梢部に及ぼす効果を研究した。その結果ET1は同部の15HETE,O_2フリ-ラジカルの産生を促進することが判明した。 これらの研究結果から、誤嚥性肺炎について、予防のための体位、ステロイド投与の効果、炎症マ-カ-の把握などの点で、臨床応用が期待される。
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