研究課題/領域番号 |
62480221
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
荒川 規矩男 福岡大学, 医学部, 教授 (90078783)
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研究分担者 |
笹栗 学 福岡大学, 医学部, 講師 (00178675)
出石 宗仁 福岡大学, 医学部, 講師 (20131807)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
1989年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1988年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1987年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | キニン / アンジオテンシン / カリクレイン / カプトプリル / ナファモスタット / 心筋梗塞 / 閉塞性動脈硬化症 / ヒドロキシプロリン / ナファモスタッチ / ブラジキニン / キモスタチンナファモスタット |
研究概要 |
1.昇降圧同軸性キニン・テンシン(K・T)系の生体内での作動の証明 ラット顎下腺のカリクレイン(Kall)もアンジオテンシン(ANG)II産生能を有し、K・T系酵素の一つであることが判った。さらにこれらの試験管内現象を生体内で証明すべく、ラット後肢潅流標本を用い抹消血管床でのANGII産生能について検討し、ANG変換酵素以外にレニン基質から直接ANGIIを産生する酵素が存在し血流調節に関与し得ることが示唆された。 2.キニン・テンシン系と病態との関連についての検討 虚血性心臓病のモデルとして両側腎摘出後の犬を用い虚血心筋のANGとキニン産生について検討した。冠動脈結紮後局所でのANGIIとキニンの産生が増加した。カプトプリル投与後も局所のANGII産生量は低下せず別の酵素により産生されていることが示唆された。また心筋梗塞領域の大きさの検討からANGIIは心筋障害的に作用し、キニンは心筋保護的に作用していることが示唆された。臨床面では、下肢の閉塞生動脈硬化症患者に於てトリプシン・カリクレイン阻害薬投与前後の運動負荷試験の成績からK・T系酵素によるANG産生を抑制することが症状改善をもたらすことが示唆された。 3.新しいヒドロキシプロリン(Hyp)含有キニンに関する検討 本研究過程で生体内に全く新しいキニン(Hyp3-Lys-ブラキニン、Hyp3-ブラジキニン)が存在することが判った。また、キニンが直接の血管拡張作用以外にANG変換酵素活性を競合的に阻害し、ANGII産生を抑制することにより間接的にも循環調節に寄与し得ることが判った。
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