研究課題/領域番号 |
62480227
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児科学
|
研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
島田 司巳 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (00079873)
|
研究分担者 |
山本 尚 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (20174807)
大野 雅樹 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (50194254)
川崎 久樹 Shiga University of Medical Science, Pediatrics Ex-Junior lecturer (00177669)
冨田 安信 国立立川病院, 医師
|
研究期間 (年度) |
1987 – 1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
1989年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1988年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1987年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | 発育期脳障害 / ニュ-ロンの可塑性 / 皮質脊髄路 / 軸索発達 / 大脳半球損傷 / 赤核脊髄路 / ニューロンの発達 / 可塑性 / ニューロン発達 / 脳障害 |
研究概要 |
生後1日目及び60日目のラットの右大脳皮質を電気メスで広範に焼灼除去したのち、経日的に大脳と脊髄を組織学的に検索した。その結果1.一側大脳皮質を広範に除去しても長期生存可能であり、且つ生後1日目手術群では神経学的異常もほとんど認められなかった。また、2.脊髄後索の皮質脊髄路の有髄線維は、皮質除去側に対応する左側で、著しく萎縮し、且つ有髄線維の数の減少が見られるが、大径線維の数には差がなく、小径線維は日齢とともに漸次増加した。 この皮質除去側に対応する左側脊髄後索の皮質脊髄路線維の起始ニュ-ロンを同定するため、生後1日目に右側大脳皮質を除去した成熟ラット、及び正常成熟ラットの左側頚髄にHRPを注入し、逆行性HRP法を行なうとともに、他のラットでは左側(健側)皮質にHRPを注入して順行性HRP法を行った。その結果、3.逆行性HRP法では、正常ラットではHRP陽性ニュ-ロンは右側大脳皮質の第V層に限局していたが、右側皮質焼灼除去ラットではHRP注入と同じ左側大脳皮質の第V層に限局して若干のHRP陽性ニュ-ロンが認められた。4.また、順行性HRP法では、正常ラットではHRP陽性線維の全てが延髄錐体部で交叉するが、右側皮質焼灼除去ラットでは交叉しないHRP陽性線維が少数認められた。 さらに、生後7、14、28、56日目に右大脳皮質を焼灼切除したのち2〜3ヶ月目に左大脳皮質にHRPを注入し、延髄の錐体交叉および頚髄の皮質脊髄路を順行性HRP法により観察した。その結果、5.生後7日目に手術したラットの延髄の錐体交叉部では、生後1日目に手術した群と同程度の同側性皮質脊髄路(HRP陽性)が形成されていた。また、生後14日目手術群、及び28日目手術群でも同側性皮質脊髄路の形成は認められたが、その程度は手術日齢とともに著明に減少し、生後56日手術群ではもはやその形成は見られなかった。
|